目次
検索連動型広告
ディスプレイ広告
アドネットワーク広告
リターゲティング広告
純広告
SNS広告
アフィリエイト広告
記事広告
動画広告
メール広告
広告出稿の目的から決める
ターゲット層の特性から決める
成果指標
課金方式
ウェブ広告は、ウェブ上で配信される広告の総称です。近年インターネットやスマートフォンの普及に伴い、需要が拡大しています。
株式会社電通の「2022年 日本の広告費」報告によると、2022年の総広告費は7兆1,021億円で、うちウェブ広告に該当する「インターネット広告費」は3兆912億円でした。総広告費の43.5%を占めていることからも、今や広告業界ではウェブ広告が主流になりつつあります。
ウェブ広告には、リスティング広告やディスプレイ広告など、さまざまな種類があります。それぞれ特性が異なるため、広告配信の目的や商品・サービスに応じて使い分けないと、思うような効果を得られないこともあります。
本記事では、「さまざまな種類のウェブ広告について、違いを整理したい」「自社の目的に合うウェブ広告はどれだろう」とお悩みの方に向けて、ウェブ広告の種類や使い分け方をわかりやすく解説します。
目次
検索連動型広告
ディスプレイ広告
アドネットワーク広告
リターゲティング広告
純広告
SNS広告
アフィリエイト広告
記事広告
動画広告
メール広告
広告出稿の目的から決める
ターゲット層の特性から決める
成果指標
課金方式
ウェブ広告は、ウェブ媒体で出稿される広告の総称です。
一口にウェブ広告と言ってもその種類はさまざまで、予算や特徴を踏まえて最適なものを選ぶ必要があります。
本記事ではまず、代表的なウェブ広告である10種類を解説します。概要や目的・費用相場などをまとめていますので、自社で取り入れるウェブ広告の種類を考えている方は、ぜひ参考にしてください。
検索連動型広告は、GoogleやYahoo!などの検索エンジンでユーザーが検索したキーワードに基づき、検索結果画面やディスプレイ広告ネットワークへ表示される広告手法表示される広告手法です。特定のキーワードに対して興味のある顕在層を呼び込むことを目的としています。
メリットは、低予算で始めやすいことや、顕在層へのアプローチに強みがあるぶん成果が早く出やすいことです。一方で、認知拡大には不向きである、十分な効果を得るには手間をかけて広告運用しなければならない、という側面もあります。
リスティング広告というと、検索キーワードに応じてテキストで表示される広告を想起する方も多いかと思われますが、実際は、画像や動画を用いたディスプレイ広告もリスティング広告に含まれます。
また、検索連動型広告も、リスティング広告の一つです。ディスプレイ広告とは異なる手法ではあるものの、両者の仕組みやメリットには共通点も多いからです。リスティング広告について詳しく知りたい方は、「リスティング広告とは|費用や仕組みを徹底解説【初心者向け】」をご覧ください。

ディスプレイ広告は、ウェブサイトやアプリの広告枠に表示される広告です。画像や動画とテキストを組み合わせたバナーが多く、「バナー広告」とも呼ばれます。潜在層に対し、指定のページに遷移してもらうことが主な目的です。
費用相場は、クリック課金では1クリック当たり20~500円程度で、インプレッション課金では1000回表示で100〜500円程度です。
メリットは、表現の幅が広く、潜在層に対しビジュアル的な訴求をしやすいことです。反対に、デメリットとしてニーズがない人にも広告表示がされやすく、コンバージョン率が低い点が挙げられます。

アドネットワークは、複数の広告媒体を集めた広告配信ネットワークを通じて、複数のウェブサイトにまとめて広告を配信するものです。1つのプラットフォームから、ブログやSNSなどに掲載する広告配信を一括管理できるもので、広告管理の手間削減が目的になります。
費用相場は、クリック課金で1クリック当たり10円~数100円、インプレッション課金で1000表示当たり10円程度です。
メリットは、広告配信を一括管理することで、手間を削減できる上に課金形態や成果指標を統合管理しやすくなることです。デメリットは掲載先を選べないことで、掲載先に問題がある場合には広告主のイメージダウンにつながる可能性があることが挙げられます。

リターゲティング広告は、一度自社サイトに訪れたユーザーに対して、サイトから離脱した後も追跡することで広告を配信するものです。Google広告では、「リマーケティング」と呼んでいます。
費用相場は、クリック課金であれば数10〜100円、インプレッション課金なら1000回表示当たり数10〜100円程度です。
メリットは、すでに自社を知っているユーザーの接触機会を増やすため、成約率や費用対効果を高めやすいことです。特に、高額商品など検討期間が長期化しがちな商品であれば、商品の想起が重要なので、一層リターゲティング広告が効果を発揮します。
一方で、潜在層へのアピールが難しく、関心が薄いユーザーにしつこく広告を行うと、かえってマイナスイメージを与えてしまいます。

純広告は、広告主が特定のメディアの広告枠を買い取って広告を掲載することです。「予約型広告」や、「買い切り型広告」と呼ぶこともあります。
掲載期間・場所があらかじめ決まっていることが特徴で、認知やブランディングのために使われることが多いです。
費用相場は、期間保証であれば50〜150万円で、インプレッション保証型課金であれば15〜100万円程度です。
一度掲載期間・場所を決めて掲載すれば、運用の手間がかからないのがメリットです。しかし、効果がなくとも費用が発生することや、細かなターゲット設定が困難であることが、デメリットとして挙げられます。

SNS広告は、ユーザーが普段利用している「Facebook」や「Instagram」などのSNSプラットフォームに配信する広告です。
SNSのユーザー情報を基にした精度の高いターゲティングができるだけでなく、閲覧したユーザーの「いいね」や「リポスト」など、拡散力も高いのがメリットです。
一方、SNSを利用しない層がターゲットの場合は思うような訴求ができなかったり、他の投稿や広告に埋もれてしまうこともあります。

アフィリエイト広告は、ウェブサイトの広告主に広告配信を依頼し、配信時に設定したコンバージョンを達成した場合に費用を支払うものです。リンク経由の商品購入や会員登録を目的としています。
費用相場は、初期費用と月額が〜5万円程度です。加えて、ASP(アフィリエイトサービスプロバイダー)への掲載費用や成約した広告配信者への謝礼も必要です。
アフィリエイトサービスプロバイダーとは、広告主とアフィリエイターを仲介し、アフィリエイト広告を提供する事業者のことを言います。
メリットは、アフィリエイターがブログやSNSなどの広告配信を行うので、コンテンツ作成の手間を削減できることです。ただ、アフィリエイトの出稿にはASP(広告主と広告配信者(アフィリエイター)の仲介者)が必要で、その料金がかかります。
なお、2023年10月より、実際は広告であるにもかかわらず広告のように見せない「ステルスマーケティング」が景品表示法違反になりました。ステルスマーケティングが疑われないように「タイアップ」と明示するなど、広告の記載方法には十分注意が必要です。

記事広告は、第三者の目線から、商品やサービスの魅力をまとめた記事をウェブメディアに掲載する手法です。サービスへの興味・関心を訴求することが目的で、タイアップ記事やPR記事とも呼ばれます。
費用相場は、4週間の掲載で100〜200万円程度と言われています。
メリットは、読み物としても魅力的な記事を作成すれば、広告らしさを見せずに自然な形で消費者に訴求できることです。また、有力な掲載メディアに掲載されれば、掲載メディアの力で流入を期待できます。
反対に、掲載メディアからのチェックなども必要になるので、掲載までに時間がかかるためタイムリーな話題には向いていません。

動画広告は、動画を活用した広告です。認知拡大からブランディング、販売促進まで幅広い用途で使うことができます。
費用相場は、1再生当たり5〜10円程度、1クリック当たり50〜100円程度です。
メリットは、視覚や聴覚を刺激して、短時間に多くの情報を伝えられることです。ただ、制作に費用や手間がかかることは、デメリットとして挙げられます。

メール広告は、電子メールで広告を配信するものです。テキスト形式とHTML形式の2種類があります。すでに商品を認知している見込み客に対し、教育やクロージングを行って商品購入につなげることが目的です。
費用相場は、配信課金で「配信数 × 10〜20円程度」、クリック課金で「300〜800円/クリック」です。
メリットは、見込み客に直接長文を送って詳しく説明をしやすいことや、メールが削除されない限りユーザーが広告を読み直してくれる可能性がある点です。
しかし、メールで広告を送付するため、迷惑メールフォルダに入れられる、あるいはメールが開封されずに読まれなかった場合、そもそも見てもらえないことがあります。

ウェブ広告には、さまざまな種類があると解説しました。しかし次は、「種類が多すぎて、結局どれを選べばよいかわからない」という悩みが浮上します。
どのウェブ広告を出稿するか考える際、業界や商材、競合、予算感などのファクターも考慮する必要がありますが、本章ではそれ以外の選び方のポイントを2つ解説します。
広告出稿の目的は、認知度向上や商品購入、さらには会員登録などさまざまです。広告の種類や媒体によって、どの目的を達成するために向いているか異なるため、広告出稿の目的に応じて使い分けましょう。
例えば認知拡大が目的なのであれば、ユーザーの目に自然と入ってくる記事広告や純広告などがおすすめです。直接的に商品購入へとつなげたい場合は、メール広告やアフィリエイト広告など、狙っているユーザーにピンポイントでアプローチできるものがよいでしょう。
使い分けとしては、いち早く成果をあげたい場合は、ニーズが顕在化した層に届く広告がベターです。将来的に事業やプロジェクトを拡大するために認知拡大を主眼に置く場合は、潜在的な層に届く広告をおすすめします。

ターゲット層の特性も、どのウェブ広告を活用するか決めるときには注目したいポイントです。
例えば、ガイアックスの調査でも裏付けられているとおり、FacebookとInstagramを比較すると、Facebookの方が利用者の年齢層が高い傾向があります。また、Instagramは女性の利用者が多いことも特徴です。例えば若い女性向けに特化した化粧品であれば、FacebookよりInstagramに注力すべきと判断できます。
また、総務省の情報通信白書によると、70代以降になるとインターネットの利用率が顕著に低下します(2022年データで、60-69歳:86.8%→70-79歳:65.5%)。高齢者向けに特化した商品であれば、そもそもウェブ広告を採用しないことも有効です。
最後に、ウェブ広告を始めるうえで、共通して必要となる知識について解説します。
ウェブ広告の改善や継続可否の判断には、効果測定が欠かせません。より緻密な成果を確認するには、以下の成果指標に則った分析改善が有効です。
概要 | 適した用途 | |
|---|---|---|
インプレッション数 (表示回数/imp数) | ユーザー対して、何回広告が表示されたかを示す指標。認知拡大が目的の広告では、重視したい指標の1つ。 | 広告の費用対効果を分析し、クリエイティブや配信タイミングなどを見直す材料にする。 |
インプレッション単価 (CPM) | 広告1,000インプレッション(表示回数)あたりの単価(広告費÷広告の表示回数×1,000)で、低いほど広告の費用対効果が高いと考える。 | 広告の費用対効果を分析し、クリエイティブや配信タイミングなどを見直す材料にする。 |
リーチ数 | ユーザーが広告を閲覧した回数だが、インプレッション数と違い、異なるページでも同じ広告が表示された場合は1とカウント | 潜在層向けの広告で、評価指標として重要とされる |
クリック数 | 広告がクリックされた数 | 広告のパフォーマンスをシンプルかつわかりやすく知りたい場合に便利。 |
クリック単価 (CPC) | 広告が1クリックされるごとの広告費(広告費÷広告のクリック数)。同じ広告費であれば、CPCが低いほどクリックにつなげられている。 | 広告の配信頻度や見直しの判断材料にする。CPCが低い場合は、クリックを増やすべく広告の配信頻度を増やしたい。反対に、CPCが高い場合は、広告内容の見直しや配信頻度の抑制検討するる。 |
コンバージョン数 (CV) | 表示された広告が、クリックされた後(クリック数÷インプレッション数×100)。高いほど、ターゲティングや訴求が的確と考えられる。 | 広告のターゲティングや、クリエイティブの見直しをすべきか判断するときにおすすめ。 |
クリック率 | 商品購入や会員登録など、コンバージョンを獲得した数 | 広告が最終目標を実現できているか判断。また、コンバージョンまでの経路も把握すると、一層マーケティング施策に活用できる。 |
コンバージョン率 (CVR) | 広告をクリックしたユーザーが、コンバージョンした割合(コンバージョン数÷クリック数×100)。高いほど、効果的にコンバージョンできていると考えられる。 | 複数広告を運用している場合、CVRで広告の効果を比較することで、優先的に改善すべき広告を見極められる。 |
顧客獲得単価 (CPA) | 1件のコンバージョンを獲得するための費用で、「広告費÷コンバージョン数」で算出される。基本的には、CPAが低いほど広告でコンバージョンの効果が出ているとかんがえてよい。 | 広告出稿を継続するか判断する用途や、広告予算の策定における。 |
成果指標を測定するためのツールも多数存在しますが、代表的なものはGoogle アナリティクス 4(GA4)です。GA4の詳細は、「GA4(Google アナリティクス 4)とは?|設定から実践までわかりやすく解説」をご覧ください。
ウェブ広告では、課金方式にも注目してみましょう。7つの課金方式について、特徴やその課金方式が向いている広告をまとめました。
課金方式 | タイミング | メリット | デメリット | 主な広告 |
|---|---|---|---|---|
クリック課金(CPC) | ユーザーが広告をクリックしたとき | 関心が高いユーザーのみに、広告費をかけられる | 配信媒体や検索ワードによって広告費が大きく変動する | 多くの広告(特にリスティング広告) |
インプレッション課金 (CPM) | 広告が1,000回表示されたとき | 広告費を一定に保てる | コンバージョンがなくても広告費が発生する | 商品の認知度を高める広告 |
エンゲージメント課金 (CPE) | 広告に対してユーザーが反応したとき | コンバージョンではなく、エンゲージメントを高めたいときに向いている | 明確なコンバージョンは狙いづらい | SNS広告 |
視聴課金 (CPV) | ユーザーが一定期間広告を視聴したとき | 動画である分、CPVが高いとより多くの情報をにユーザーに伝えられた可能性が高い | 動画制作は手間が多いため、広告判作費が大きくなりがち | 動画広告 |
成果報酬課金 (PPA) | はじめに設定したコンバージョンに達したとき | 費用対効果が高い | 広告費が高い | アフィリエイト広告 |
掲載期間保証型課金 (CPD) | 掲載期間で決まる | 掲載期間を固定すれば、広告費も固定できる | 広告調査を柔軟に変更できない | CM |
配信数課金 | 配信先の数で決まる | ターゲットを明確に設定しやすい | コンバージョンに関わらず広告費が発生する | メール広告 |
本記事では、ウェブ広告の種類や使い分け方を解説しました。
Web広告はWeb上で配信される広告の総称で、市場規模が拡大しています。種類もリスティング広告やSNS広告などさまざまなものが存在しているため、目的やターゲットを明確化して選択することが欠かせません。
広告の特徴や課金方式によって最適な広告を選択することに加え、広告成果を踏まえて改善を繰り返すことも、効果的に広告を運用するために重要です。ウェブ広告運用で思うような成果が得られないときは、知識と経験を持つ専門家に相談するのがおすすめです。
ウェブ広告にはさまざまな種類があります。本記事では10種類紹介しました。
検索連動型広告
ディスプレイ広告
アドネットワーク広告
リターゲティング広告
純広告
SNS広告
アフェリエイト広告
記事広告
動画広告
メール広告
ウェブ広告は、出稿目的やターゲット層から選択しましょう。例えば、出稿目的が認知拡大であれば記事広告などがおすすめです。また、ターゲット層の年齢層が高めであれば、SNSのうちユーザーの年齢層が高めのFacebook広告がよいでしょう。