キーワードのマッチタイプとは
キーワードのマッチタイプとは、リスティング広告で、各キーワードについて、ユーザーの検索語句とどの程度一致したときに広告を表示するかを指定する方法です。これにより、広告の表示範囲をコントロールできます。
どのような検索で広告を表示するかは、各キーワードのマッチタイプに応じて決まります。
適切に設定することで、ターゲット層に効率的にリーチし、広告費用を最適化できます。
マッチタイプの種類と特徴
マッチタイプには3つの種類があります。本章ではそれぞれの特徴について例をあげながら、メリットやデメリットを解説します。
また、類似のキーワードとして扱われるキーワード例についても紹介します。
広告を配信したい層に広告を届けるためにはどのマッチタイプを用いるかを考える参考にしてください。
キーワードの類似パターンについて
類似パターンによって、ターゲットとするキーワードと完全に一致しないものの、類似しているキーワードを一致させます。これにより、検索方法の少しの差にとらわれずに、ターゲットを捕捉できます。
そのため、これらを細かくキーワードとして設定する必要がなくなります。
例
「コロナ」 「新型コロナウイルス」
「犬」 「いぬ」 「イヌ」
「女性用のカバン」 「カバン 女性用」
「チャリ」 「自転車」
「フリー素材 音源」 「無料素材 音源」
完全一致
設定したキーワードと完全に一致する検索語句にのみ広告が表示されます。
例えば、キーワード「青いスニーカー」に対して、「青いスニーカー」という検索が行われた場合のみ広告が表示されます。
完全一致で広告が表示されたユーザーはそのキーワードに対する関心が強いと考えられます。そのため、広告の効果が高いと期待できること、また不要な広告表示を防げるので広告費を無駄にしにくいことがメリットです。
デメリットは表示機会が限定されるため、リーチが狭くなる可能性があることです。
ブランド名、商品名をキーワードにするときにおすすめのマッチタイプです。
フレーズ一致
設定したキーワードが検索語句に含まれている場合に広告が表示されます。
例えば、キーワード「青いスニーカー」に対して、「安い青いスニーカー」や「青いスニーカーを買う」という検索を行った場合に広告が表示されます。
メリットは ユーザーの意図に近い検索結果に絞り込みながらも、ある程度の幅を持たせられることです。
デメリットは、関連性の低い検索にも広告が表示される可能性があることです。
フレーズ一致は柔軟性と精度のバランスが取れているマッチタイプです。そのため、広告運用にまだ慣れていない方は、まずはフレーズ配信を選ぶことをおすすめします。
部分一致(インテントマッチ)
設定したキーワードと関連性のある検索キーワードが含まれている場合に広告が表示されます。また、ユーザーの最近の検索内容や広告グループ内の他のキーワード等も考慮されて配信されます。
例えば、「青いスニーカー」に対して、「青い靴」や「スニーカー」という検索が行われた場合に表示されます。
メリットは広範囲のオーディエンスにリーチできることです。一方、 不適切な検索キーワードや、関心の低いユーザーに広告が表示され、費用対効果が下がる可能性があります。
広告費用を早く消化したいときや、とにかく認知を拡大したいときにはおすすめのマッチタイプです。
Google広告のマッチタイプ設定方法
本章では、Google広告でのマッチタイプの設定方法を解説します。実際に設定する際の参考になさってください。
画面左から「検索キーワード」をクリック
キャンペーン→オーディエンス、キーワード、コンテンツの順にクリックし、検索キーワードをクリックします。
+ボタンをクリック
次に、画面左の+をクリックします。
設定するキャンペーン・グループの選択
+ボタンをクリックすると、以下のように表示されます。
設定するキャンペーン、グループを選択してください。
キーワードの入力
キャンペーン、グループを選択すると、キーワード入力画面が表示されるため、設定したいキーワードを入力してください。
完全一致の場合は、[キーワード]のように、角括弧で囲みます。
フレーズ一致の場合は、“キーワード”のように、ダブルクォーテーションで囲みます。
部分一致の場合はそのまま入力してください。
入力が完了次第、保存ボタンをクリックしてください。これでキーワードの登録は完了です。
マッチタイプ設定時に知っておくべきこと
ここまで、キーワードの類似パターンと3つのマッチタイプについて説明しました。
本章では、マッチタイプの設定をするときに知っておくべきことを紹介します。
マッチタイプを設定してより成果を生むために、これらのポイントについて知っておきましょう。
マッチタイプには優先度がある
マッチタイプには、優先度があります。
優先度は、完全一致 > フレーズ一致 =部分一致です。
フレーズ一致と部分一致のどちらが優先されるかは、検索語句との一致度によります。
例)検索語句が「男子 靴 疲れない」の場合、
①フレーズ一致:”男子 靴 疲れない”
②部分一致:男子 靴
この場合、より検索語句と一致する、①フレーズ一致が優先されます。
しかし、例外もあります。例えば、優先されるキーワードを含む広告キャンペーンが予算により制限を受けている場合、②番目に優先されるキーワードが使用されます。
また、キーワードの検索ボリュームがちいさかったり、広告グループのコンテンツが不承認の場合にもこのルールは適用外となります。
除外キーワードを設定すると広告配信精度を維持できる
除外キーワードとは、不適切な検索語句に広告が表示されるのを防げる機能のことです。
部分一致やフレーズ一致で検索キーワードを設定すると、無関係なユーザーが流入してしまうことがあります。
定期的に除外キーワードの設定をおこなうと広告配信の精度をあげられます。
除外キーワードとして設定するものとしては、「無料」「口コミ」や、競合他社名などが挙げられます。
除外キーワードは、多すぎると広告表示対象となるユーザー数が減りすぎる可能性があります。そのため、除外キーワードの選択も慎重に行いましょう。
配信後にマッチタイプを変更するとデータがリセットされる
広告配信後にマッチタイプを変更すると、キーワードに蓄積されていた掲載結果データがリセットされてしまいます。
データがリセットされてしまうと、パフォーマンスの比較や検証が難しくなるため、変更する際は十分に検討してください。
もし変更することになったときには、それまでのデータを別の媒体に保存しておくことも重要です。