ClickUp Brain²とは?
ClickUp Brain²は、タスク、Docs、チャット、Wikiなどにある仕事の情報をまとめて踏まえながら、要約・検索・執筆・分析・実行まで支援する、ClickUpのAI基盤です。

ClickUp Brain / ClickUp AIとの関係
以前のClickUp AIやClickUp Brainは、「文章を書く」「要約する」「質問に答える」といった支援の印象が強いものでした。もちろん今もその価値はありますが、Brain²ではそこに加えて、記憶する・複数モデルを使い分ける・エージェントとして動く・外部ツールもまたいで処理するというレイヤーが強化されています。
つまり、違いは機能が少し増えたことだけではありません。AIの役割が、補助ツールから実務を前に進める実行基盤へ近づいた、という理解のほうが実態に合っています。
2026年時点での位置づけ
2026年のClickUp Brain²は、次のような特徴で捉えると整理しやすいです。
Workspaceの情報・文脈(Workspace context):タスク、Docs、チャットなど、アクセス権のあるWorkspace内の情報を踏まえて答える
継続メモリ(Persistent Memory):役割や好み、よく扱うテーマ、関係者との前提を継続的に覚える
ワークフロー実行(Workflow execution):1つの指示から複数の作業をまとめて進める
複数AIモデル対応(Multi-model):Max、ChatGPT、Claude、Geminiなどを切り替えて使える
Super Agents(AIエージェント) / AI Skills:役割を持つAIや、再利用できる業務用の指示テンプレートを組み込める
このため、ChatGPTのように毎回ゼロから状況説明をする使い方とは、そもそもの体験設計が異なります。ClickUp Brain²の価値は、AI単体の賢さだけではなく、仕事の情報が集まる場所にAIが埋め込まれていることにあります。
ClickUp Brain²でできること
ClickUp Brain²は「聞く」「作る」「調べる」「動かす」を1つの基盤で扱えます。
Brain Assistant(AIアシスタント)
Brain Assistant(AIアシスタント)は、日常的にもっとも触れる入り口です。たとえば次のような用途があります。
タスク、Docs、チャットの要約
議事録やメール、記事、提案文の下書き作成
「今どのタスクが詰まっているか」といった質問への回答
特定テーマの情報探索と整理

ここだけを見ると既存の生成AIにも似ていますが、ClickUp Brain²の強みは、自分がアクセスできるWorkspaceの情報・文脈(Workspace context)に基づいて答えやすいことです。一般論ではなく、「自社の今の案件」「このタスク群」「このWiki」に即して返しやすいのがポイントです。
Super Agents(AIエージェント)
Super Agents(AIエージェント)は、Brain²を“質問に答えるAI”ではなく“役割を持つAI teammate”として使うための仕組みです。たとえば、次のような設計が考えられます。
週次レポートをまとめるエージェント
バックログ整理を支援するエージェント
記事リサーチや構成案作成を支援するエージェント
顧客向けの定例更新案をドラフトするエージェント
重要なのは、AIに毎回ゼロからお願いするのではなく、役割・知識・使うツール・出力フォーマットをある程度固定できることです。これにより、チーム内で再現性のあるAI活用へ進みやすくなります。
AI Skills / 継続メモリ(Memory) / データ分析(Data Analysis)
Brain²を2026年版として特徴づける要素が、この3つです。
AI Skillsは、よく使う指示や手順を再利用しやすくする仕組みです。毎回長いプロンプトを書かなくても、業務ごとの型を呼び出しやすくなります。
継続メモリ(Memory)は、ユーザーの役割や好み、関係者、進め方などを継続的に覚える考え方です。これによって、毎回「うちではこう呼ぶ」「この形式で返して」と説明し直す負荷を減らせます。
データ分析(Data Analysis)は、単なる要約ではなく、ファイルやデータに対して実際に計算や分析を行う方向の機能です。レポートやCSV、表計算データをもとに、集計や可視化まで進められる余地があります。
この3つがそろうことで、ClickUp Brain²は「うまい文章を書いてくれるAI」から、仕事の型・判断・数値処理まで扱うAIへと広がっています。
ClickUp Brain²と他AIの違いは?
ChatGPTとの違い
ChatGPTは汎用性が高く、発想や下書き、壁打ちには非常に強いです。一方で、業務で使うと「その前提情報を毎回どこまで渡すか」がボトルネックになりやすい場面があります。
ClickUp Brain²は、この点で立ち位置が異なります。
観点 | ClickUp Brain² | ChatGPT |
|---|---|---|
文脈 | Tasks / Docs / ChatなどWorkspace文脈を活用しやすい | 毎回文脈を与える前提になりやすい |
役割 | 仕事を進めるAI coworker / agent寄り | 対話型の汎用AIとして使いやすい |
実務接続 | ClickUp内の作業や情報整理とつなげやすい | 外部ツール連携や運用設計が別途必要になりやすい |
向いている使い方 | プロジェクト・運用・ナレッジ活用 | 発想、壁打ち、汎用的な下書き |

どちらが上というより、仕事の中でどこまで情報を持たせたいかで選び方が変わります。
Notion AIとの違い
Notion AIは、ドキュメント中心の知識整理や執筆補助に相性があります。一方で、ClickUp Brain²はタスク・プロジェクト管理との接続が強い点が特徴です。
そのため、
ナレッジ整理が主戦場ならNotion AI
タスク、進行管理、チャット、Docsを横断して実務を前に進めたいならClickUp Brain²
という見立てがしやすいです。
ClickUp Brain²の価値は「AIが賢い」こと以上に、誰が・何を・いつまでに・どんな情報をもとに進めているかまで含めて扱えることにあると考えています。
料金はいくら?
2026年10月時点の公式ページでは、ClickUp Brain関連の料金は複数レイヤーで整理されています。今後の改定がありうるため、最終的には公式の ClickUp Brain pricing ページ で最新情報を確認する前提が安全です。
Brain AI と Everything AI の違い
現時点の公式案内では、What is ClickUp Brain AI? と ClickUp Brain pricing を踏まえると、概ね次の整理で理解できます。
Brain AI:Brain Assistant(AIアシスタント)、Web Search & Research、AI Writing、@Brain などの基本レイヤー
Everything AI:上記に加え、Super Agents(AIエージェント)、より広いAI機能群、AI運用の拡張レイヤー
さらに、Super Agentsで使うAI Super CreditsやAI Notetakerなど、機能によって利用条件や上限、追加費用の考え方が分かれる要素もあります。公開前には、公式の pricing ページで最新の料金体系を確認するのが安全です。
ここで大切なのは、単に月額だけを見るのではなく、どのチームにどの深さで使わせたいかを先に決めることです。全員に同じAI機能を一気に広げるより、まずは高頻度で使う部署や役割から始めたほうが、費用対効果を見極めやすくなります。
全社導入時の注意点
AI費用で見落としやすいのは、1人あたりの単価ではなく、対象人数が増えたときの運用コストです。
チェックしたい観点は次の通りです。
誰が毎日使うのか
どの機能まで使うのか
単なる文章生成で十分なのか、AIエージェント(Agents)まで必要なのか
部署ごとに導入優先度が違わないか
利用ルールやナレッジ整備が追いつくか
AIは入れれば自動で定着するわけではありません。むしろ、情報の置き場と運用ルールが整っているチームほど、Brain²の価値が出やすいと見たほうが現実的です。
どんな企業・チームに向いている?
向いているケース
ClickUp Brain²は、次のようなチームと相性がよいです。
タスク、Docs、チャットをなるべく1つの基盤に寄せたい
会議メモ、議論、タスク、ナレッジが分散しがちで困っている
AIを単発利用ではなく、業務フローに組み込みたい
プロジェクト管理と情報整理を分断せずに進めたい
チームで再現性のあるAI活用を設計したい
特に、マーケティング、PM、CS、オペレーション、バックオフィスのように、情報を読み替えながら複数人で進める仕事では価値が出やすいでしょう。
向かないケース / 注意点
一方で、次のような場合は期待値調整が必要です。
そもそも仕事の情報がClickUpに集まっていない
タスク運用やDocs運用が未整備
AIの利用目的が曖昧で、入れること自体が目的化している
まずは単体の壁打ちAIだけで十分
Brain²の強みは情報のつながりです。裏を返すと、判断材料になる情報基盤が弱いと真価が出にくいとも言えます。
導入時の進め方
どの業務から始めるか
最初から全社展開するより、まずは効果が見えやすい業務から始めるのがおすすめです。
優先候補は次の3つです。
要約・検索業務
会議メモ、Docs、タスク履歴の把握に時間がかかる領域
下書き生成業務
週報、提案文、メール、記事ドラフトなど
定型運用業務
バックログ整理、ステータス更新、社内共有の下書きなど
この順で入ると、現場が「便利」で終わらず、「仕事の流れが軽くなった」と感じやすくなります。
社内定着のポイント
定着させるには、ツール導入よりも使い方の設計が重要です。
どの場面で使うかを明確にする
出力フォーマットやレビュー基準を決める
よく使うプロンプトやAI Skillsを共通化する
成果物だけでなく、使いどころを振り返る
AIに渡す前提情報をDocsやWikiに残す文化をつくる
Brain²は、整理された組織ほど強くなります。逆に言えば、AI導入は情報設計を見直す良いきっかけにもなります。










