YouTube広告は、YouTubeやGoogle動画パートナーに掲載される動画広告のことを指します。市場規模の大きさや機能の豊富さなど、導入のメリットは多いものの「リスティング広告やバナー広告などの出稿経験はあるが、動画広告は経験がなく不安」といった方もいると思います。
本記事では、動画広告の出稿経験がない方や、YouTube広告の出稿を検討中の方に向けて、YouTube広告の基本的な仕組みや広告の種類、費用、設定方法など全体像を掴むために知っておきたい内容を解説します。
YouTube広告は、YouTubeやGoogle動画パートナーに掲載される動画広告のことを指します。市場規模の大きさや機能の豊富さなど、導入のメリットは多いものの「リスティング広告やバナー広告などの出稿経験はあるが、動画広告は経験がなく不安」といった方もいると思います。
本記事では、動画広告の出稿経験がない方や、YouTube広告の出稿を検討中の方に向けて、YouTube広告の基本的な仕組みや広告の種類、費用、設定方法など全体像を掴むために知っておきたい内容を解説します。
目次
YouTube広告とは、YouTubeやGoogle動画パートナーで配信される動画広告のことです。
画像引用:YouTube
YouTube広告は、広告主がYouTubeに広告費を支払い、投稿者が公開した動画に表示された広告をユーザー(視聴者)に届ける、という仕組みです。
広告を掲載した動画投稿者には、広告費の一部が収益として還元されます。一方、視聴とは別に、商品購入や問い合わせなどコンバージョンが発生すると、その利益は広告主に入ります。
YouTube広告は、動画広告であるという点や、動画投稿者というステークホルダーが登場する点には馴染みがないかもしれません。しかし、YouTube広告には、そうした心理的ハードルを超えるに値するメリットがあります。
この章では、YouTube広告に対して「本当に成果が得られるのか」「着手した方が良いのか」と悩んでいる方に向け、YouTube広告のメリットを3つ紹介します。
1つ目は、多くのユーザーにリーチできる点です。
多くの人が、YouTubeを利用しています。総務省情報通信政策研究所「令和4年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」によると、YouTubeの全世代利用率は87.1%と、約9割に普及していることがわかります。
参考:総務省情報通信政策研究所|「令和4年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」
これほどの数のユーザーがいれば、潜在顧客、見込み顧客、既得顧客など、さまざまなタイプのユーザーがいることが見込まれます。認知度向上からコンバージョン獲得まで、広告の目的達成にはまずユーザーへのリーチがなければ始まりません。この点で、YouTubeへの広告出稿は良いスタートダッシュが切れると言えます。
2つ目のメリットは、さまざまなターゲティング手法があることです。
YouTubeは、Google社が運営する動画プラットフォームです。そのため、YouTube広告でターゲティングを行う際は、ユーザーがGoogleに登録している情報を活用できます。加えて、「認知度を向上させたい」 「見込み客を獲得したい」など、広告目的に合ったキャンペーン設定が可能です。
▼動画キャンペーンの目標と用途
販売促進
販売やコンバージョンにつながる可能性が高いユーザーにアプローチする
お客様のサイトを訪れたことがあるユーザー、または購入に至る可能性が高いユーザーに働きかける
見込み顧客の獲得
関連性の高いユーザーに、ニュースレターの配信登録や連絡先情報の提供などを通じて関心を示すよう促す
ウェブサイトのトラフィック
見込み顧客にウェブサイトへの訪問を促す
ブランド認知度と比較検討
商品をリサーチしたり、購入を検討したりしているユーザーに、お客様のブランドまたは商品をアピールする
ブランドに関心を示したユーザーに働きかける
ブランドや商品の購入を将来的に検討してもらえるようユーザーに働きかける
ブランドを効率的に活用しながら、幅広いユーザーにリーチする
関連性の高いユーザーの間でブランド認知度を高める
ユーザーにブランドを知って覚えてもらえるよう多様な広告フォーマットを使用する
指定した週あたりのターゲット フリークエンシーでオーディエンスにリーチしてブランド認知度を向上させる
参考:Google広告ヘルプ「Google 広告のキャンペーン目標について」
詳細なターゲティングや目的ごとに異なるキャンペーン設定により、自社の商材・サービスのターゲット層に対して、無駄なく効果的な配信が期待できます。
3つ目のメリットは、コストパフォーマンスの高さです。
YouTube広告において広告料が発生するタイミングは、「一定時間以上動画広告が視聴されたとき」 「ユーザーが企業サイトへ移行したとき」など、広告主が設定した課金条件を満たしたときです。
例えば「クリック課金」に設定している場合、課金条件は「広告がクリックされる」ことです。ユーザーに広告が配信されても、クリックされなければ費用は発生しません。つまり、目的が達成されない限り費用は発生しないため、無駄なコストをかけずに済みます。
これまでは、YouTube広告の仕組みやメリットなど、基本知識について解説しました。この章では、実際の導入を見据えて、YouTubeの広告フォーマット6種類について紹介します。
スキップ可能なインストリーム広告とは、動画の視聴前後、もしくは途中に挟まれる広告のことです。YouTubeおよびGoogle動画パートナー上のウェブサイトやアプリで配信されます。
画像引用:YouTube
インストリーム広告には広告をスキップできるものとそうでないものがありますが、ここで紹介するスキップ可能なインストリーム広告は、再生開始から5秒が経つと、ユーザーが広告をスキップできるようになります。
そのため、視聴者がストレスなくYouTubeを利用でき、広告主のイメージダウンを防ぐことができる、というメリットがあると言えるでしょう。
広告メッセージを必ずしも最後まで見てもらえる訳ではない、というデメリットがありますが、見方を変えれば、冒頭5秒は必ず視聴してもらえるため、その間にユーザーを惹きつけることができれば成果は期待できると言えます。
スキップ可能なインストリーム広告は、「広告視聴単価制」を採用しています。これは、ユーザーが動画を30秒間(30 秒未満の広告の場合は最後まで)視聴したか、30秒経つ前に動画を操作した場合に料金が発生します。
また、目標インプレッション単価、目標コンバージョン単価、コンバージョン数の最大化入札戦略を選択した場合は、インプレッション数に基づいて料金が発生します。
適切なキャンペーン目標としては、「販売促進」 「見込み顧客の獲得」 「ウェブサイトのトラフィック」 「ブランド認知度と比較検討」などが挙げられます。
▼スキップ可能なインストリーム広告:広告仕様(推奨)
解像度
1080p(フル HD)
HD の推奨ピクセル(px):
1920 × 1080 px(横長)
1080 × 1920 px(縦長)
1080 × 1080 px(スクエア)
アスペクト比
横向き: 16:9
縦向き: 9:16
スクエア: 1:1
フォーマット
.MPG(MPEG-2またはMPEG-4)
ファイルサイズ
256GB以下
長さ
認知度が目標の場合: 0:15~0:20
比較検討が目標の場合: 2:00~3:00
ユーザー行動(CV)が目標の場合: 0:15~0:20
広告見出し・説明文
15文字以下
参考:Google広告ヘルプ「スキップ可能なインストリーム広告」
画像引用:YouTube
スキップ不可のインストリーム広告は、YouTube動画と、Google動画パートナー上のウェブサイトやアプリに表示される広告です。
スキップ可能なインストリーム広告とは異なり、ユーザーが広告をスキップすることはできません。この広告が表示されたユーザーは、目当ての動画を視聴する際、広告を最後まで視聴する必要があります。
広告メッセージを最後まで見てもらえる、というメリットがありますが、「強制的に広告を視聴させられている」とユーザーが感じてしまい、ストレスとなりうる可能性もあります。
スキップ不可のこの広告では「目標インプレッション単価入札戦略」が採用されており、インプレッション数に基づいて料金が発生します。
広告メッセージを最後まで見てもらえるため、「ブランド認知度と比較検討」をキャンペーン目標としている場合に適しています。
▼スキップ不可のインストリーム広告:広告仕様(推奨)
解像度
1080p(フル HD)
HD の推奨ピクセル(px):
1920 × 1080 px(横長)
1080 × 1920 px(縦長)
1080 × 1080 px(スクエア)
アスペクト比
横向き:16:9
縦向き:9:16
スクエア:1:1
フォーマット
.MPG(MPEG-2またはMPEG-4)
ファイルサイズ
256GB以下
長さ
15秒(一部の市場では20秒)
広告見出し・説明文
15文字以下
参考:Google広告ヘルプ「スキップ不可のインストリーム広告」
インフィード動画広告は、YouTubeの関連動画の横、YouTube検索結果、YouTubeモバイルのトップページなど、ユーザーが動画コンテンツを見つける場所に表示される広告です。動画のサムネイル画像とテキストで構成されています。
広告サイズと見え方は、広告の表示先によって変わりますが、クリックすることで再生される、という部分は共通しています。
画像引用:YouTube
インフィード動画広告は、ユーザーが広告と関連するキーワードを検索したときに表示されるため、そのコンテンツに対して積極的なユーザーが対象になります。
課金方法については、ユーザーが広告をクリックして視聴した場合、もしくは広告が10秒以上自動再生された場合にのみ発生する仕組みです。
広告と関連するキーワードに関心をもつユーザーが対象であることから、キャンペーン目標が「商品やブランドの比較検討」の場合に適切です。
▼インフィード動画広告:広告仕様(推奨)
解像度
1080p(フル HD)
HD の推奨ピクセル(px):
1920 × 1080 px(横長)
1080 × 1920 px(縦長)
1080 × 1080 px(スクエア)
アスペクト比
横向き:16:9
スクエア:1:1
フォーマット
.MPG(MPEG-2または MPEG-4)
ファイルサイズ
256GB以下
長さ
認知度が目標の場合:15~20秒
比較検討が目標の場合:2~3分
広告見出し・説明文
広告見出し:最大2行、1行あたり半角40文字(全角20文字)
説明文:最大2行、1行あたり半角35文字(全角17文字)
参考:Google広告ヘルプ「インフィード動画広告」
バンパー広告とは、スキップできない6秒以下の広告のことです。他の動画の再生前、再生中、もしくは再生後に表示されます。
配信先は、YouTubeだけでなく、Google動画パートナーであるウェブサイトやアプリも含まれます。Google動画パートナーとは、YouTube以外にも動画広告を表示できる、十分な審査を受けたウェブサイトやアプリのことです。実際に加入しているウェブサイトやアプリは公表されていませんが、Googleの審査を通過しているため品質は保証されています。
画像引用:YouTube
YouTube以外でも動画広告を表示することで、多くのユーザーにリーチできます。また、6秒という短時間で、ユーザーのストレスにならずメッセージを伝えることができる点もメリットです。
バンパー広告は「目標インプレッション単価入札戦略」が採用されているので、インプレッション数に基づいて料金が発生します。
多くの場所に表示されることから、キャンペーン目標を「ブランド認知度と比較検討」としている場合に適しています。
バンパー広告の入稿規定は、「長さが6秒以下」という点のみです。YouTubeに投稿できる動画であれば、仕様は指定されていません。
アウトストリーム広告は、音声なしで再生が開始され、ユーザーがタップするとミュートが解除される広告です。
モバイル専用の広告で、YouTube内ではなくGoogle動画パートナー上のウェブサイトやアプリにのみ表示されます。そのため、パソコンよりモバイルの使用頻度が高いユーザーにもリーチできるという強みがあります。
しかし、ターゲットとならないユーザー、つまり商品・サービスに興味が無い層にも多く配信されるため、購入や問い合わせといったCVを獲得するには向きません。加えて、動画はミュート状態で開始され、ユーザーが動画をタップしない限り音声が聞こえません。音声が聞こえなくても、ユーザーの注意を惹きつけられるような広告内容にする必要があります。
モバイルに表示されることから、多くのユーザーへのリーチを期待する「ブランド認知度とリーチ」を目標とする場合に適しています。
アウトストリーム広告には明確な入稿規定がなく、YouTubeに投稿できる仕様であれば問題ありません。
続いては、マストヘッド広告です。デバイスによって、仕組みが少々異なります。
▼マストヘッド広告:デバイスごとの仕組み
パソコン
YouTubeホームフィードの上部に表示
最大30秒、音声なしで自動再生
自動再生後、メイン動画はサムネイル表示になる
ワイドスクリーン、もしくは16:9のアスペクト比
モバイル
YouTubeアプリ、もしくはm.youtube.comのホームフィードの上部に表示
音声なしで自動再生される
動画の長さに制限はない
動画のサムネイル、広告見出し・説明文のテキスト、カスタム外部リンクが表示される
テレビ
テレビ向けYouTubeアプリのホームフィードの上部に表示
音声なしで自動再生される
動画の長さに制限はない
自動再生後、メイン動画はサムネイル表示になる
ワイドスクリーン、もしくは16:9のアスペクト比
参考:YouTubeヘルプ
自らの手でターゲティングをすることはできませんが、YouTubeのトップページという目立つ場所に表示され、配信エリアも国単位で指定することが可能というメリットがあります。また、配信計画を自分で立てられるという点も魅力です。広告枠を予約するため、オークションとは違い出稿が確約されています。そのため、自らターゲットの行動予測をして計画を立てられる人にはおすすめです。
予約ベースでのみ利用できるため、インプレッション単価(CPM)制で課金されます。ホーム画面という非常に目立つ場所に表示されるため、費用も高額です。そのため、予算に余裕がない場合はおすすめできません。
表示場所ゆえ多くのユーザーの目に留まることが期待されるマストヘッド広告は、「ブランド認知度とリーチ」 「商品やブランドの比較検討」というキャンペーン目標に適しています。
YouTube広告には種類が複数あることはわかっても、実際にどの広告フォーマットを選ぶべきか疑問に思う方もいるのではないでしょうか。
この章では、マーケティングファネルを参考に、出稿の目的別に選ぶべき広告フォーマットを紹介します。YouTube広告の広告フォーマットにはそれぞれ向き不向きがあるため、選び方を間違えると効果的な目的達成を狙えない可能性があります。
認知度の向上やリーチが目的の場合は、短い時間でインパクトを与えられる広告フォーマットが有効です。
▼選ぶべき広告フォーマット
:バンパー広告、インストリーム広告、マストヘッド広告など
スキップできない6秒以下のバンパー広告は、動画を最後まで見てもらえることに加え、その身近さゆえにユーザーにもストレスを与えないという、潜在顧客へのアプローチとして適したフォーマットです。
インストリーム広告も、スキッパブルかノンスキッパブルかで違いはありますが、自社や商材を知ってもらうという目的には沿ったフォーマットです。
また、マストヘッド広告も、目立つ場所に表示されるためユーザーの目に留まることが期待できます。
自社の商材を比較検討してもらいたい場合は、潜在顧客ではなく、見込み客や新規顧客にリーチすることが望ましいといえます。なぜなら、比較検討をする段階では、すでに自身の課題やニーズを把握していることが前提となっており、潜在顧客ではそれが達成されていないからです。
商材について積極的な姿勢をもつユーザーに対しては、スキップせず見てもらえるものや、関心がある人がクリックすることで配信される広告が有効です。
▼選ぶべき広告フォーマット
:インフィード広告、インストリーム広告など
インフィード広告は、ユーザーが検索している動画と関連があるときに表示されます。そのため、全く興味のないユーザーにリーチする可能性は低く、より比較検討しやすいユーザーに広告を見てもらえます。
また、インストリーム広告も有効と言えます。冒頭でスキップされやすいスキッパブル型のものであっても、ユーザーが自身の抱える課題とマッチしていると感じれば、広告を長く見てもらえるかもしれません。
商品購入や問い合わせなどCVを獲得したいという目的がある場合、ユーザーに行動を促す必要があります。既存の広告フォーマットをそのまま使うだけではなく、インフィード広告とスキッパブル型のインストリーム広告を併用する「動画アクションキャンペーン」が効果的です。
▼選ぶべき広告フォーマット
:動画アクションキャンペーン
動画アクションキャンペーンとは、広告にCTAボタンを配置するなど、ユーザーに行動を促す仕様にできるものです。
画像引用:YouTube
動画のみの広告では、ECサイトにジャンプして商材を購入してほしいと思っても、広告にリンクがないため、わざわざ検索することをユーザーがためらう、という損失も予想されます。しかし、動画アクションキャンペーンであれば、ユーザーにとってほしい行動を促すことができるため、スムーズな誘導が可能です。
出稿目的の達成には、「誰に向けて」「どこに」配信するかというターゲティングも大切です。先ほどYouTube広告の強みとして「詳細なターゲティング方法」を挙げましたが、この章では具体的なターゲティングの種類や組み合わせ方法について解説します。
YouTube広告のターゲティングは、まずオーディエンスターゲティングとコンテンツターゲティングの2種類に分けられます。この2つもさらに複数のターゲットを設定できるようになっており、組み合わせて設定することで、幅広いユーザーへのリーチが期待できるでしょう。
オーディエンスターゲティングとは、ユーザーを絞り込むターゲティング方法です。オーディエンスは、特定の興味や関心、意図、ユーザー属性情報を持つと推定されるセグメントまたはユーザーのグループで構成されています。
キャンペーンまたは広告グループにオーディエンスを追加する際、豊富なセグメントのなかから関心の対象やその他の条件を選択すると、そのカテゴリに当てはまると思われるユーザーにターゲットを絞って、広告を表示できます。
オーディエンスのセグメントの種類は以下のようなものがあります。(以前は「類似セグメント」というターゲティング方法もありましたが、2023年8月に削除されました。)
1.ユーザー属性グループ
年齢や性別、子どもの有無、世帯年収などの基本的なユーザー情報です。
2.詳しいユーザー属性グループ
大学生、住宅所有者、最近子どもが生まれたユーザーなど、やや踏み込んだユーザー情報です。ユーザー属性は異なっていても、共通の特徴を持つユーザー(「車が趣味」など)であればアプローチできる可能性もあります。
先述したユーザー属性グループだけでは漏れてしまうターゲットもカバーする項目です。
3.興味関心
広告主が選択したトピックに関心があるユーザーへ向けて広告を表示できるようにします。
アフィニティセグメント
関連トピックに強い関心を持つユーザーに動画広告を表示し、ブランドの認知度を高めたり購入を促したりできる。
カスタムアフィニティセグメント
ブランドに合わせてよりターゲットを絞ることができる。
例)ランニングシューズを販売する場合、「熱心なマラソン愛好者」にターゲティングする。
ライフイベント
引越し、大学卒業、結婚などの人生の節目において、購入行動やブランドの好みが変わるとき、YouTubeやGmailで見込み顧客にアプローチできる。
購買意向の強いセグメント
広告主が提供するサービスや商品に似たものを調べている、あるいは購入しようと積極的に考えているユーザーを見つけるには、このカテゴリを選択する。
カスタムセグメント
最近Google検索で使用した検索語句に基づいて、購買決定プロセスの最中にいるユーザーにアプローチできる。
4.データセグメント
広告主の動画、動画広告、チャンネルと接触経験のあるユーザーへ広告を表示します。既存顧客を再集客したい場合に向いています。
5.カスタマーマッチ
自社がこれまでのマーケティングで得た、独自のユーザー分析情報をターゲティングに組み込むことができます。デフォルトの設定を選ぶだけでなく、自社固有の情報も盛り込むことで、
既存の顧客を別のおすすめ商品やサービスに結びつける
価値の高い顧客と似た特徴を持つユーザーを見つける
特典やメッセージで既存の顧客にアプローチする
休眠顧客を掘り起こす
といった成果が期待できます。
2つ目のターゲティング方法は、コンテンツターゲティングです。オーディエンスターゲティングが「人」を対象としているのに対し、コンテンツターゲティングは「表示場所」を指定する方法になります。
1.プレースメント
広告の表示場所として、YouTubeチャンネル、YouTube動画、Googleディスプレイネットワーク上のウェブサイト、Googleディスプレイネットワーク上のアプリなどを指定できます。まずは自社の広告を多くのユーザーに表示したい場合、もしくは自社のメインターゲット層が利用しやすいサイトやアプリが分かっていて、効果的に比較検討を促したい場合などに設定すると良いでしょう。
2.トピック
選択したトピックに関するチャンネルや動画に広告が表示されます。例えば、「自動車」というトピックを選択すれば、それに関する動画を視聴しているユーザーに広告が表示されます。商材への興味関心が高いユーザーを狙い撃ちしたい場合に効果的です。
3.キーワード
宣伝したい商材と関連するキーワードを5〜20 個程度指定します。広告と関連性の高いものを選びます。1語だけでなく、2、3語から成るキーワード(フレーズ)にすると効果的です。
4.デバイス
パソコン、スマートフォン、モバイル デバイス、テレビ画面を使用するデバイス(Chromecast など)を使用するユーザーをターゲットに設定します。ターゲットの使用デバイスが限られている、あるいは層ごとに異なるデバイスを使用していることが分かっている場合などに、効果を期待できます。
先述の通り、YouTube広告は、ユーザーが一定回数あるいは一定時間以上視聴することで課金されます。そのため、広告がスキップされてばかりという場合は、されない場合より費用はかからず無駄になりません。
YouTube広告の出稿可否はオークション形式で決定されます。入札金額が低くても、品質が良ければ採用される可能性があるため、高額予算を持ち合わせていない広告主でも出稿を諦めることはありません。品質の判断基準については明言されていませんが、気になる方はGoogle広告ヘルプ「広告の品質について」をご覧ください。
YouTube広告の課金形態はいくつかに分かれており、設定できる広告フォーマット、及び発生する費用も異なります。
YouTube広告の主な課金形態は4つあり、広告フォーマットによって設定できる課金形態は異なります。「リーチが目標なので視聴されたら課金」「CV獲得が目標なのでリンクをクリックされたら課金」など、課金形態にも広告の目標が関わってきます。
▼課金形態別の料金発生条件
CPC(Cost Per Click)
ユーザーが動画広告のサムネイルや見出しをクリックする
CPV(Cost Per View)
ユーザーがYouTube広告動画を30秒以上(動画が30秒未満の場合は最後まで)視聴する
CPM(Cost Per Mile)
1000回表示される。
tCPM(目標インプレッション単価)
1,000回表示ごとに支払う平均金額を指定する
入札単価は広告出稿時に設定し、オークションで広告出稿可否を決める一因として作用します。
オークションでは、入札単価の最も高額な企業が配信枠を獲得できますが、それだけで全て決まる訳ではありません。品質も広告の出稿可否に左右されます。
課金条件を満たしていない場合、広告がスキップされても費用は発生しません。これは、YouTube広告出稿にかかる広告費用を無駄にしない強みと言えます。
しかし、条件さえ満たしていれば、スキップされても費用が発生することになります。例えば、インストリーム広告(スキッパブル)をCPVの課金条件で配信したとします。CPVの費用が発生するのは、上記表から「ユーザーがYouTube広告動画を30秒以上(動画が30秒未満の場合は最後まで)視聴する」ですので、30秒以上の長い動画で、ユーザーが「30秒以上視聴したものの最後まで見ずにスキップした」場合は、費用が発生します。
ここまで、YouTube広告導入にあたって必要な知識を紹介してきました。とはいえ、文字情報で理解できても、イメージが湧きにくいと思います。本章からは、より実践的な解説になります。まず、YouTube広告をスムーズに導入できるように、始め方を解説します。
まずYouTubeのアカウント・チャンネルを開設しますが、これにはGoogle広告アカウントが必要です。
また、YouTubeチャンネル開設だけでなく、動画のアップロードをしていないと広告キャンペーンは設定できないため、ご注意ください。
▼動画のアップロード手順
以下が動画の編集管理画面です。必要事項を記入してアップロードをします。
「動画がアップロードされたYouTubeチャンネルがある」という状態を確認できたら、Google広告管理画面に移り、動画キャンペーンを作成します。
キャンペーンを作成するには、まずキャンペーン目標を設定します。ご自身が目標とする項目を選びますが、今回は試しに「設定しない」という項目を選びました。
キャンペーン目標の次はキャンペーンタイプを選びます。YouTube広告ですので、動画キャンペーンになります。「動画」を選択してください。
続いて、キャンペーンのサブタイプです。ここでは、ユーザーにリーチする方法、キャンペーンの実施場所、キャンペーンで使用可能な広告フォーマットを指定します。
ここからは、キャンペーンの詳細設定をします。キャンペーンサブタイプを選択すると、全般画面に移動するので、必要事項を記入します。
「予算と日程」 「動画のアップロード」「入札単価」は必須項目です。
動画広告のアップロードを要求されますが、もしこの時点で動画がない場合は、Google広告内で作成できます。詳しくは、次の「広告の作成」の章で説明します。
手持ちの動画がない場合、Google広告でテンプレートを用いて簡単に作成できます。
↑の画像左側にある「+」をクリックし、「アセット」を選択します。
すると、次のような画面に移動するので、上の「動画を作成する」を選択します。
そうするとテンプレートギャラリーに移行します。
用いたいテンプレートを選択すると、以下のような編集画面へと移ります。
全てのスライドで編集が完了したら、画面左下の「アップロードに進む」をクリックします。
チャンネルを自身のものに設定して、アップロード完了です。
広告が作成できたら、広告内容の審査に進みます。
審査期間については、Google公式に以下記載があります。配信までは、余裕を見積もって数日みておくと良いでしょう。
審査は通常1営業日で完了しますが、複雑な審査の場合はさらに時間がかかることがあります。広告の審査ステータスについてお問い合わせいただく場合は、少なくとも 24 時間お待ちください。
公式の詳しい説明について知りたい方は「YouTube 広告と広告グループのステータス」をご覧ください。
ここまで、YouTube広告の導入に必要な知識や手順について説明してきました。広告フォーマットやターゲティングなど、設定の重要性をお伝えしましたが、それ以外にも、やはり広告自体の品質も成果を左右します。
そこで、この章では広告制作時のポイントを説明します。動画広告の経験がない方は、YouTube広告を始めるための予習として、すでに経験がある方も確認としてご覧ください。
まず、動画冒頭での印象が肝心です。YouTube広告の場合、スキップ可能な広告の場合は5秒まで、スキップ不可の場合15秒程度しか確実に見てもらえません。そのため、必ず見てもらえる動画の初めでユーザーを惹きつける必要があります。
動画冒頭でユーザーの注意を引くには、結論ファーストを心がける、印象的な音楽や映像を使用する、といった工夫が必要です。
先述の通り、広告目的達成のためには、広告フォーマットやターゲティング設定が重要です。しかし、広告の効果はそれだけでは決まらず、広告の内容自体とも関わってきます。
例えば、ブランディングや認知拡大が目的なら、商品やブランドなどの世界観を伝える内容を意識する、購入や問い合わせといったCV獲得が目的なら、ターゲットの興味を惹くメッセージを盛り込む、ターゲットを冒頭で明言する、などの工夫が考えられます。
字幕やテロップを入れるなど、音だけに頼らない工夫も大切です。通勤・通学中の電車内など、音を出せない環境で音声を聞かずに動画を視聴しているユーザーもいます。そのようなユーザーに対しても取りこぼしなくアプローチできるようにしてください。
広告を見てもらうこと以外にも、ユーザーに行動を促せるとより多くの成果が見込めます。例え認知だけが目的の場合でも、視聴してもらうだけではなく、やはり自社サイトを訪れてもらったり、商材を検討・購入してもらったりといった成果は欲しいものです。そうした行動を広告内でユーザーに示すことで、ユーザーの行動ハードルを下げることが可能です。
具体的には、画像のようにCTAを設置することで、ダウンロード、サイトへの移動、資料請求や問い合わせなど、ユーザーにとって欲しい行動を自然な形でアピールできます。
YouTube広告には、多くのユーザーへのリーチや効果的なターゲティング、費用対効果の高さなど、複数のメリットがあります。YouTube広告を出稿する際は、適切な広告フォーマットやターゲティングを選びましょう。それらを適切に設定するには、認知度向上やCV獲得といった、広告を出稿する目的を明確にして分析することが重要です。各広告フォーマットやターゲティングには向き不向きがあるため、目的にあったものを選べるようにしてください。
マーケティング活動の幅を広めるために、YouTube広告を始めてみてはいかがでしょうか。
YouTube広告を始めるメリットとしては、「多くのユーザーに広告配信できる」 「効果的なターゲティングが見込める」 「費用対効果が高い」ことが挙げられます。
YouTubeは多くのユーザー数を誇ること、ターゲット設定が詳細にできることから、無駄なく厳密なターゲティングが可能であること、課金条件を自ら設定できること、などが主な理由です。
YouTubeの動画広告を制作するときは、「動画冒頭でのインパクト」 「目的と一致した訴求内容にする」 「字幕やテロップを入れる」 「ユーザーにアクションを促す」の4点を意識することがおすすめです。
動画広告は開始数秒でスキップされてしまうことが多く、スキップできないものでも十数秒しかないため、短時間でユーザーを惹きつけることが肝心です。また、音声を聞かずにYouTubeを視聴するユーザーもいるため、それらの層を取りこぼすことがないように、字幕やテロップをいれるなどの工夫もしてみましょう。