SEOとは
SEOとは、Search Engine Optimizationの略称であり「検索エンジン最適化」のことです。ユーザーニーズにマッチしたサイトとなるよう最適化し、GoogleやYahoo!などの検索結果画面でページを上位表示させることで、流入数や成約数アップなどにつなげることを目的としています。
インターネット検索が当たり前になっている現代においては、どの企業でもSEO対策は必須です。ユーザー自身で検索して商品を比較・検討することも増えているため、ユーザーの選択肢から外されないためにも、SEO対策に力を入れて流入数を増やすことが欠かせません。
今こそSEO対策に取り組むべき理由
「SEO対策という言葉は聞いたことはあるが、具体的に何をやればよいのか」
「今までの方法で集客できていたし、SEOの重要性はそこまで高くないのでは」
このように感じている担当者の方もいるのではないでしょうか。
しかし「インターネットで検索する」という行動が当たり前になった現代において、以下のような理由からSEO対策を実施する重要性は増しています。
ユーザーが訪れる確率が上がり、宣伝や購買といった成果につながる
広告を避けるユーザーに対してもアプローチできる
ウェブサイトが資産となる
実際、2023年3月に株式会社ロードマップが発表した調査結果によると、ウェブ制作会社の中で「SEO対策も実施している」と回答した企業の割合は77.7%と、今や8割弱の企業が何らかのSEO対策に取り組んでいることが明らかです。何もやらないままでは、既にSEO対策に取り組んでいる競合と気づかぬうちに差が開いてしまっていた、といった事態になりかねません。
本章では、SEO対策に取り組むべき理由として、得られる3つのメリットを軸に解説します。
ユーザーが訪れる確率が上がり、宣伝や購買といった成果につながる
SEO対策によってサイトが検索結果画面で上位表示されることで、アクセス流入数が増えて最終的なゴール(購買や宣伝、登録など)を達成できる可能性が高まります。
検索結果画面に表示される記事は、掲載順位が高いほどクリック率も高くなります。実際にseoClarityの調査結果によると、2021年11月時点における日本の掲載順位別クリック率は以下のようになりました。
狙ったキーワードでクリック率を高めてアクセス流入数を増やすには、SEO対策を実行し、検索結果画面でひとつでも上の順位を目指すことが大切です。流入数が増えれば、ユーザーに商品やサイトを認知してもらえる機会が増えて、最終的な自社の利益につながります。
広告を避けるユーザーに対してもアプローチできる
検索結果画面の上部に表示する手法として「リスティング広告」というものがあります。リスティング広告とは、ユーザーが検索したキーワードをもとに、検索結果画面に自社広告を表示する手法です。
下記の「広告」あるいは「スポンサー」と表示されている部分にリスティング広告が出稿されます。
しかし、広告慣れしているユーザーや広告を嫌うユーザーは、こうした広告のクリックを自然と避ける傾向にあります。UXに関するコンサルティング会社であるニールセン・ノーマン・グループによる調査でも、「広告部分はほとんど読まれない」という結果が明らかになっています。
また、実際のリスティング広告の平均クリック率を見ても、SEOより上部に掲載されているにもかかわらず、以下の低い数値にとどまっています。
リスティング広告は予算を投下できれば短期的に表示できますが、表示できてもクリックされなければ費用対効果は低いでしょう。
一方、SEO対策で上位表示された記事は、広告ではないためユーザーが目を通しやすい傾向にあります。中身が有益な情報であれば、継続的に閲覧してもらうことも可能になり、最終的な商品やサービス購入につなげられるでしょう。
ウェブサイトが資産となる
前提として、SEO対策を実施しても成果が出るまでには数カ月単位で時間がかかります。
記事が検索結果画面に表示されるには、Googleが記事を読み込んで内容を理解し、実際のランキングに反映させる作業が必要です。この作業には数週間〜数カ月程度かかることが一般的です。また、実際の順位もさまざまな要素をチェックして決定されるため、どうしても短期的な成果を出すことは難しいでしょう。
しかし、一度上位表示されれば頻繁に検索順位は変わりにくいため、長期的に安定した集客を見込めます。定期的なメンテナンス(最新情報への更新や図解の挿入など)は必要ですが、記事のクオリティを保てれば、ほとんどコストをかけずに自社の利益につなげられる資産となるのは大きな魅力です。
ただし、Googleによるアップデートの影響によって順位が大きく変動するケースもあるため、注意してください。
SEO対策を始める前に知っておきたい3つの基本
具体的なSEO対策を始める前に、以下3つの基本を押さえておきましょう。
SEO対策は3種類
Googleの思想
検索順位の決まり方
SEO対策は3種類
SEO対策には大きく以下の3種類があります。
内部施策
外部対施策
コンテンツ施策
内部施策
内部施策とは、自社サイトの内部構造を改善するために行う施策のことです。
▼内部施策の一例
内部リンクの設置
見出しタグの設定
パンくずリストの作成
サイトカテゴリーの明確化
メタディスクリプションの設定
モバイルフレンドリーの設定
目次の設定 etc
記事単位で設定できる見出しタグやメタディスクリプションから、パンくずリストのようにHTMLを操作するものまで、幅広い施策の種類があります。
内部施策を行い自社サイトの全体像や各記事の構造を整理することで、Googleがコンテンツをスムーズに読み込めるようになり、評価されるスピードを少しでも早められるでしょう。
2.外部施策
外部施策とは、主に「外部からの自然な被リンク」を獲得して自社サイトの評価を高め、検索上位を狙うSEO対策の手法です。
▼被リンク
外部の記事内やサイトに、自社の記事をリンクとして貼ってもらうことを指します。
被リンクが多いサイトは、Googleから「第三者に評価されている」と認識されるため、検索結果で上位表示を狙う際によい影響を与えます。特に自社と関連の深いサイトや公的機関のように権威性の高いサイトから被リンクを受けると、Googleからの評価も高めやすいでしょう。
3.コンテンツ施策
コンテンツ施策とは、ユーザーにとって価値ある情報を提供できるコンテンツを制作することです。
Googleは掲載順位を決める際に「ユーザーにとって価値のあるサイトか?」という点を重視します(詳細は次の見出しで解説します)。Googleの考える「ユーザーを第一に考えたコンテンツ」の条件として、例えば以下が挙げられます。
サイト独自の情報や分析結果などが記載されているか?
他の情報のコピーではなくオリジナリティに富んでいるか?
見出しやタイトルでコンテンツの内容をわかりやすく要約できているか?
コンテンツに誤字脱字はないか?
検索結果に表示された他のサイトと比べ高い価値を提供しているか?
参照:Google検索セントラル
Googleの思想
Googleでは定期的にアップデートが行われ、その度に検索順位も変動しますが、毎回「ユーザーにとって価値のあるサイトか?」という点を重視する方針は変わりません。
また、後述する「検索順位の決まり方」もGoogleの考え方を反映しているため、Googleの思想を把握することで、より効果的にSEO対策を実行できます。
▼Googleの思想を表現した考え方の例
Googleが掲げる10の事実
Googleが事業を運営するうえで大切にしている理念です。「ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる」「世の中にはまだまだ情報があふれている」などを掲げています。
Google検索の基本事項
Googleの検索結果画面で上位表示されるために必要な基本項目をまとめたものです。大きく以下の3つで構成されています。
技術要件:検索結果に表示されるために必要な最低限の要件
スパムに関するポリシー:掲載順位の低下や検索結果からの除外を防ぐための考え方
主なベストプラクティス:上位表示の獲得に最も影響を与える項目に関する説明
E-E-A-T
良質なコンテンツを制作するうえで重要となる以下4項目の頭文字を取った言葉です。
Experience(経験)
Expertise(専門性)
Authoritativeness(権威性)
Trust(信頼性)
YMYL(Your Money or Your Life)
お金や健康、医療、安全などユーザーの人生に多大な影響を与えるジャンルのことです。影響が大きいため正確性や信頼性がより問われ、SEOの難易度も上がります。
検索順位の決まり方
Googleの検索順位を決めているのは「検索エンジン」です。検索エンジンで以下のステップを踏んで、コンテンツの質を評価し検索順位を決定していきます。
▼検索順位が決まるまでの流れ
クローラーによるウェブサイト巡回
インデックス登録
スコアリング
1.クローラーによるウェブサイト巡回
「クローラー」とは、ウェブサイト上を巡回して情報を収集し、検索エンジンに登録する仕組みを指します。このクローラーが巡回して集めた情報をもとにコンテンツの質を評価し、検索順位を決めているのです。クローラーが質の高いコンテンツであると判断したページは、上位に表示されます。
ウェブ上には膨大な数のサイトが存在するため、クローラーに自社を見つけて巡回してもらいやすくする工夫が必要です。
▼クローラーに巡回してもらいやすくする工夫の一例
被リンクを獲得する
カテゴリー分類を見直してサイト構造をシンプルにする
適切な内部リンクを貼る
記事の内容を適切に表現できる見出しを設定する
2.インデックス登録
インデックス登録とは、クローラーが巡回して集めた情報をGoogleのデータベースに格納することです。
検索エンジンは、このインデックス登録された情報をもとに検索順位を決めます。つまり、どれほど良質なコンテンツを制作しても、インデックス登録されていなければ検索結果自体に表示されないため注意しましょう。
クローラーは膨大な量のサイトを巡回しているため、インデックス登録まで時間がかかることが一般的です。少しでもインデックス登録を早めるために、以下のような工夫を行いましょう。
▼インデックス登録を早める工夫の一例
自社独自の体験談や調査結果などのオリジナル情報を記載する
タイトルや見出しなどの文章構造が整ったコンテンツを制作する
サイト内に重複ページがないかを確認する
他サイトからのコピーコンテンツがないかを確認する
Google Search Consoleを使ってインデックス登録をリクエストする
3.スコアリング
インデックス登録された情報とユーザーの検索キーワードをもとにスコアリングが行われて、具体的な検索順位が決定します。このスコアリングのルールは「アルゴリズム」と呼ばれており、Google上では日々アルゴリズムが変化しています。
アルゴリズムの変化の中でも、特に検索順位の変動に関わるものが「コアアップデート」です。コアアップデートを実施する際はGoogleからアナウンスされることも多く、サイト運営者から注目を集めています。
アルゴリズムの具体的な基準は非公開です。しかし、Googleの思想の部分でも解説したように「ユーザーに価値あるコンテンツを提供しているか?」「E-E-A-Tを満たしているか?」など、根本の部分は変わらないと考えてよいでしょう。
今日からできる!SEO対策
SEOの基礎を押さえたら、具体的に実施できるSEO対策を見ていきましょう。上記で解説した内容を踏まえて「内部対策・外部対策・コンテンツ対策」のそれぞれで具体的な施策を紹介します。
内部対策
主な内部対策としては以下が挙げられます。
クロールの最適化
インデックスの最適化
ユーザビリティの最適化
1.クロールの最適化
検索順位で上位表示されるには、まずGoogleのクロールにサイトを読み込んでもらうことが必須です。クロールの最適化を行うことで、早い段階でサイトを読み込んでもらい自社の価値を伝えられます。
▼クロールを最適化する施策の一例
内部リンクの最適化
サイトのリンク階層の単純化
XMLサイトマップの送信
パンくずリストの設置
URLに適切な処理を施す
【内部リンクの最適化】
内部リンクとは、特定の記事から別の自社サイトの記事へとリンクを飛ばすことです。クローラーは、リンクからリンクを辿ってサイト全体の構造や質を評価します。そのため、適切な内部リンクを貼ることで、スムーズにサイト内を移動できる手助けとなります。
内部リンクでは、関連性を持つ記事同士をつなげましょう。記事同士に関連性があるとユーザーがコンテンツを理解しやすくなり、リンク先とリンク元の双方の評価も高まります。
【サイトのリンク階層の単純化】
サイト全体のリンク階層が複雑な場合、クロールがサイト情報のすべてを収集できず、適切な評価を下せないリスクがあります。サイト内に検索機能を設けていることもありますが、なるべく検索機能を使わなくても、どこにどの情報があるのかを判断できることが理想です。
以下のように「トップページから2〜3クリック程度ですべてのページへアクセスできるサイト」を目指しましょう。
【XMLサイトマップの送信】
XMLサイトマップとは、自社サイトの構造や各ページのURL、コンテンツの内容、更新日などをまとめたファイルのことです。サイト情報をひとつにまとめてGoogleに送信することで、クロール時間を短縮し効果的にサイト構造を理解してもらえます。
【パンくずリストの設置】
パンくずリストとは、ユーザーに対して「今どのページを読んでいるのか?」を階層化して示したものです。例えば弊社サイトでは、以下の太枠で囲った部分がパンくずリストに該当します。
パンくずリストを表示することで、ユーザーがサイト内で迷子になるのを防げるため利便性がアップします。また、クロールもページ同士の関連性を正しく把握できるため、全体構造をスムーズに理解できるでしょう。
【URLに適切な処理を施す】
各ページのURLに適切な処理を施すことで、細かいながらもSEO対策につながります。URLに施せる処理としては、以下の2つがあります。
▼わかりやすいURLを設定する
URLを意味のないローマ字・数字・記号の羅列や日本語で構成してしまうと、ページの内容がクロールに正しく伝わりません。例えば、デジタルマーケティングの記事であれば「digital-marketing」というように、簡潔にページ内容を伝えられるURLを設定しましょう。
▼SSL化を行う
SSL化とは、URLの文字列を「http→https」に置き換えて暗号化することです。SSL化によってサイトおよびユーザー情報を守れるため、SEO対策においてもプラス要素のひとつとなります。
2.インデックスの最適化
インデックスの最適化を行うことで、クロールが巡回した際にページの内容を伝えて、自社サイトの価値を正確に把握してもらえます。
▼インデックスを最適化する施策の一例
適切なタグ(タイトル・見出し・画像のalt)の設定
メタディスクリプションの記載
URLの正規化
noindexやnofollowタグの利用
構造化マークアップ
【適切なタグ(タイトル・見出し・画像のalt)の設定】
主に「タイトル・見出し・画像」のタグを適切に設定することで、ページの情報をより正確に伝えられます。
タイトルの場合は、対策キーワードおよび関連語を含めることでプラス評価となり、上位表示できることが期待できます。ただし、キーワードを無理やり詰め込んだタイトルはユーザーとしても読みにくく、逆にGoogleからの評価を下げるため注意しましょう。なるべく30文字前後くらいで、簡潔にページの内容を表現することがコツです。
見出しもタイトルと同じく、詰め込みすぎない程度に対策キーワードおよび関連語を含めます。見出しについては、本文の内容をパッと見で理解できる平易な文言を設定することが大切です。また「h2→h3→h4」という正しい順番で見出しを設定することで、記事内の構造を正しくGoogleに伝えられます。
画像のaltタグとは、記事内の画像について説明するタグのことです。altタグを設定することで、どこにどんな画像があるかをGoogleに認識してもらえるため、より正確に記事内の情報を伝えられます。もしエラーなどで画像が表示されない場合は、altタグ内の文章が表示されます。また、ページの読み上げ機能でもaltタグの文章が使われるため、ユーザーの利便性を考えるうえでも設定が必要です。
【メタディスクリプションの記載】
メタディスクリプションとは、HTMLで設定できるタグのひとつです。記事の概要をコンパクトな文章でまとめたものであり、検索結果画面の以下の部分に表示されます。パソコンなら120文字程度、スマホなら50文字程度を目安に表示されます。
メタディスクリプションを設定しても、直接SEO上の評価が上がるわけではありません。しかし、記事の魅力を端的に伝えてユーザーのクリック率を高めアクセス流入が増えることで、結果的にSEOでプラスの影響を受けることが期待できます。
【URLの正規化】
サイトによっては、記事の内容が同じにも関わらず「”www.”の有無」「URL末尾 ”/” の有無」「パソコンとモバイルでURLが異なる」などによって、複数のURLからアクセスできることがあります。複数のURLからアクセスできると記事への評価が分散するうえ、重複コンテンツと認識されて検索順位が下がる原因になりかねません。この状態を解消するには、URLの正規化を行いひとつの代表的な記事へ評価をまとめることが必要です。
【noindexやnofollowタグの利用】
noindexとは「指定のページを検索結果に表示させない」ためのタグ、nofollowとは「クロールを巡回させない」ためのタグです。
サイト内には「品質が低いページ」「会員限定画面」「広告用のLP」など、検索流入を防ぎたいコンテンツもあります。こうしたコンテンツにまでクロールが巡回すると、他のページへの評価が遅れるだけでなく、「サイト内に低品質な記事がある」と認識され検索順位を落とす原因になります。
上記を防ぐためにも、必要に応じてnoindexやnofollowタグを利用して、ページを検索結果に表示させないことが大切です。
【構造化マークアップ】
構造化マークアップとは、サイトのHTML上に専用のコードを記述して、コンテンツ情報をより正確にGoogleへ伝える手法です。検索結果画面に、パンくずリストやよくある質問、商品価格など追加の詳細情報が表示されるため、ユーザーの視認性が上がりクリック率の向上も期待できます。
3.UI/UXの最適化
UIとは「User Interface(ユーザーインターフェース)」の略です。ユーザーが商品やサービスを利用する際に目にするものすべて(操作画面やタッチパネル、デザイン、フォントなど)を指します。
一方でUXとは「User Experience(ユーザーエクスペリエンス)」の略です。商品やサービスの利用を通じて得られる顧客体験全般を指します。
関係性として「良好なUXの要素のひとつとしてUIがある」と押さえておきましょう。
▼UI/UXを最適化する施策の一例
モバイルファーストインデックスへの対応
表示速度の改善
【モバイルファーストインデックスへの対応】
現在は、パソコンよりもモバイルからのアクセスが多い傾向にあります。そのためGoogleも公式サイトにおいて、インデックス登録や検索順位を決める際に「モバイル版ページを基準にする」と公表しています。もしモバイル版ページがなければサイト全体の評価を下げる要因になるため、必ず準備しましょう。
モバイル版ページの代表的な制作方法として、レスポンシブデザイン(URLとHTMLを変えず画面サイズに応じて表示を変更する方法)が挙げられます。
【表示速度の改善】
サイトの表示速度が遅いとユーザーにストレスを与えるため、SEOでもマイナス評価となります。画像を圧縮したり不要なコンテンツを削除したりするなどによって、サイトの表示速度を改善しましょう。
サイトの表示速度は「PageSpeed Insights」で無料チェックできます。100点満点で表示速度を評価してもらうことができ、だいたい50点以上であれば、ユーザーにストレスを与えないと言われています。
外部対策
主な外部対策としては以下が挙げられます。
被リンク獲得
サイテーション
1.被リンク獲得
先ほども解説したように、外部サイトから自然な被リンク獲得によってGoogleの評価も上がり、上位表示される可能性が高まります。特に権威性や専門性のあるサイト(公的機関や研究機関など)からの外部リンクがあれば、E-E-A-Tの観点からも高い評価を得られるでしょう。
被リンクについては、高品質なページを制作して自然に貼ってもらうことが理想ですが、以下のように自発的に被リンク獲得へ動くことも有効です。
プレスリリースで情報発信する
自社と関連するサイトに被リンクを貼ってもらえないか依頼する
自社へ言及しているサイトに被リンクを貼ってもらえないか依頼する
外部メディアへ寄稿して紹介文に自社サイトを掲載してもらう
2.サイテーション
サイテーションとは、SNS上で「自社サイトや商品、サービスについて言及されること」を指します。例えば、ユーザーがX(旧Twitter)で「Coziesの◯◯という記事がわかりやすい」と呟いた場合、サイテーションに該当します。サイテーションではURLの有無は問われません。
直接SEOに影響を与えるわけではありませんが、名前やURLが出て認知度が上がればサイトへの訪問者数増加が期待でき、結果として検索上位に表示されやすくなります。サイテーションを獲得するには、被リンクと同様に自然とシェアされやすい高品質なページを制作することが重要です。
コンテンツ対策
主なコンテンツ対策としては以下が挙げられます。
ユーザーニーズに合致した高品質なコンテンツ制作
E-E-A-Tを意識したコンテンツ制作
最新情報へのアップデート
1.ユーザーニーズに合致した高品質なコンテンツ制作
SEO対策において最も重要な項目が、「ユーザーのニーズを満たせる高品質なコンテンツを制作しているか?」という点です。どれだけ上記の内部施策や外部施策に取り組んでも、コンテンツの質自体が低くユーザーニーズを満たせなければ、上位表示の獲得は難しいでしょう。
ニーズを満たすには、自社サイトと親和性の高いキーワードを選定したうえで「どんな悩みを抱えているのか?」「どの情報を求めているのか?」などの検索意図を考え、ユーザーの求めるものを提供できるコンテンツ制作が欠かせません。
キーワードの検索意図を考える際は、競合コンテンツだけでなく、検索窓に表示されるサジェストキーワードやラッコキーワードでの関連語句などもチェックしましょう。
また、コンテンツ制作ではタイトル設定も重要なポイントです。検査画面に表示された際、ユーザーが「この記事なら自分の悩みや疑問を解消してくれそう」と感じてもらえるタイトルを設定することで、クリック率を高められます。キーワードを含めるだけでなく、30字前後くらいで簡潔にコンテンツの内容を説明する意識を持つとよいでしょう。
2.E-E-A-Tを意識したコンテンツ制作
先ほども解説したように、Googleでは検索順位を決める際の指標としてE-E-A-Tを重視しています。E-E-A-Tとは、良質なコンテンツを制作する際に重要な以下の4項目です。
Experience(経験)
Expertise(専門性)
Authoritativeness(権威性)
Trust(信頼性)
特にお金や健康、美容、医療など人々の生活に大きな影響を与えるジャンルでは、いかにE-E-A-Tを高められるかが重要です。E-E-A-Tを高めるには、例えば以下のようなポイントを押さえるとよいでしょう。
該当ジャンルに知見を持つ人物が執筆しているか?
専門家が監修者としてコンテンツ制作に関わっているか?
公的機関や専門家など信頼性のあるソースから情報を参照しているか?
サイト独自の見解や調査結果などが含まれているか?
3.最新情報へのアップデート
ジャンルによっては、定期的に最新情報へのアップデートが必要となります。特に不動産や医療のように法律が絡んだり、情報の変化が早かったりするジャンルでは、常に最新情報をチェックする意識が大切です。情報が古いままではユーザーに間違った情報を与える原因になり、結果的にSEOでマイナス評価につながります。
SEO対策の効果はどのように確認する?活用できるツール
SEO対策は、短期的に成果が出るものではありません。そのため、定期的に効果測定を行い必要に応じて施策を修正することが大切です。この「施策の実施→効果測定による課題の発見→施策の修正」というサイクルを回すことで、徐々にSEO対策の効果が表れてきます。
SEO対策の効果測定を行う際は、以下のようなツールを活用しましょう。
Google アナリティクス
Google Search Console
Google アナリティクス
Google アナリティクスとは、自社サイトやアプリを訪問したユーザーの行動分析ができるツールのことです。以下のようにさまざまな観点からサイトを分析できます。
アクセス数
人気ページ
購入率
ユーザー行動の予測
直帰率
滞在時間
サイトへの流入経路
上記のような情報をもとに「閲覧数が多いページの特徴は?」「滞在時間を伸ばすためにサイト構造を見直すべきか?」などを検証し、状況に合わせたSEO対策を行いましょう。
具体的なGoogle アナリティクスの活用メリットや設定方法などについては、「GA4(Google アナリティクス 4)とは?|設定から実践までわかりやすく解説」をご覧ください。
Google Search Console
Google Search Consoleとは、以下のような観点から、検索結果画面上における自社サイトの成果やインデックス状況などを分析できるツールです。
検索結果画面への表示回数
検索順位の変動
ユーザーのクリック数
被リンク数
具体的な検索キーワード
インデックス状況の確認
Google アナリティクスと似ているように感じるかもしれませんが、両者は以下の点で異なります。
Google Search Console:検索結果画面上におけるサイトパフォーマンスを分析するツール
Google アナリティクス:サイト上におけるユーザーの行動分析を行うツール
SEOに関する最新情報を知るには
SEOの最新情報を把握するには、Google公式の運営サイトをチェックすることが一番正確です。主に以下を参考にして、最新のSEOに関する動向を調べておきましょう。
Google検索セントラル
Google検索セントラルのヘルプコミュニティ
Googleのソーシャルアカウント
Google検索セントラル
Google検索セントラル(旧Googleウェブマスター)には、ページの上位表示に必要な情報が掲載されています。今回紹介した内部施策や外部施策なども、基本的にはGoogle検索セントラルの情報をもとにまとめられているため、いずれも効果が期待できるでしょう。
英語版のサイトは、日本版より早く更新されることがあります。より素早く最新情報をキャッチアップしたい場合は、英語版も利用しましょう。
Google検索セントラルのヘルプコミュニティ
Google検索セントラルのヘルプコミュニティでは、サイト運営に関する質問への回答をもらえます。Google検索の知識が豊富なユーザーが回答してくれるため、わからないことがあればまずヘルプコミュニティで聞いてみましょう。
Googleのソーシャルアカウント
Googleのソーシャルアカウントでも、定期的にアップデートやSEOに関する情報などが呟かれているため、チェックしておきましょう。
Google関連のX(旧Twitter)アカウントは以下の通りです。
【Google SearchLiaison(@searchliaison)】
【Google Search Central(@googlesearchc)】