Framerとは
Framerはノーコードでウェブサイトやアプリのプロトタイプを作成できる便利なツールです。ドラッグ&ドロップのインターフェースを採用しており、視覚的にデザインを構築することができます。
従来のデザインツールとは異なり、実際に動作するプロトタイプを簡単に作成できるため、デザイナーとデベロッパーの間のコミュニケーションギャップを埋める強力なプラットフォームとなっています。
Framerには、無料プランと有料プランがあります。無料プランでも基本的な機能は使用でき、プロトタイプの作成やデザインの共有ができます。
Framerの特徴
Framerには以下のような様々な特徴があり、初心者でも簡単にサイトを作成できます。
直感的なドラッグ&ドロップインターフェース:コーディングの知識がなくても、視覚的にデザインを構築できます。
豊富なコンポーネントライブラリ:あらかじめ用意されたコンポーネントを利用することで、開発時間を大幅に短縮できます。
インタラクティブな要素の追加が簡単:アニメーションやトランジションを簡単に追加することができます。
レスポンシブデザイン対応:様々な画面サイズに対応したデザインを簡単に作成できます。
コード拡張性:必要に応じてReactやJavaScriptを使って機能を拡張することが可能です。
ホスティング機能:作成したウェブサイトをFramer独自のドメインでホスティングできます。
Framerの使い方
Framerを実際に使い始めるには、まず公式サイトからアカウントを作成します。無料プランでも基本的な機能は使えますが、より高度な機能や商用利用には有料プランへのアップグレードが必要です。
Framerの基本的な使い方は次のとおりです。
新規プロジェクトの作成:Framerダッシュボードから新しいプロジェクトを作成します。

ページの作成:キャンバス上で、ページを作成します。ライブラリにある素材の使用や、文字スタイルの変更、アニメーションの設定などを行います。

プレビューとテスト:実際の動作を確認し、必要に応じて調整します。

公開:完成したプロジェクトを公開し、URLを共有します。

Framerをさらに活用するための便利機能
Framer自体の機能も充実していますが、さらにパワーアップするための便利な機能やツールも存在します。ここでは特に便利な機能を3つご紹介します。
Framer Marketplace

引用:Framer Marketplace
Framer Marketplaceは公式のテンプレートやコンポーネントのマーケットプレイスです。Framerを開けばそのまま使えるマーケット機能で、プロのデザイナーが作成した高品質なテンプレートを利用することで、ゼロからデザインする手間を省き、開発時間を大幅に短縮することができます。
無料のものから有料のものまで様々なリソースが提供されており、目的に合ったテンプレートを見つけることができます。特に初心者の方は、既存のテンプレートを改造することで、Framerの使い方を学ぶこともできます。
Framer Motion

引用:Framer motion
Framer Motionは、Framerの制作元が開発しているReactアニメーションライブラリです。より高度なアニメーションや遷移効果をカスタムコードで実装することができ、プロフェッショナルなモーションデザインを可能にします。
シンプルなAPI設計ながら強力な機能を持ち、スクロールアニメーション、ジェスチャー対応、3Dエフェクトなどの複雑なアニメーションも簡単に実装できます。Reactの知識がある上級者向けですが、これを活用することでFramerのデフォルト機能では難しい複雑なインタラクションも実現可能です。
Framer Motionについて、詳しくは「framer motionとは?導入方法や使い方を解説」をご覧ください。
Framer AI

引用:Framer AI
Framer AIは、AIを活用してウェブサイト制作を支援する機能です。Framerに標準搭載されたAIアシスト機能で、テキスト入力からWebサイトのセクションを自動生成したり、デザインの提案を受けたりすることができます。
「ヒーローセクションを作成して」「お問い合わせフォームを追加して」といった指示を与えるだけで、適切なコンポーネントを自動的に生成してくれるため、制作時間を大幅に短縮できます。
初心者向けTips
ここまで、Framerの使い方や、より使いこなすためのツールをご紹介してきました。本章では、Framerを始めたばかりの方に役立つヒントをいくつかご紹介します。
Tip 1: ステップバイステップで学ぶ
Framerには多くの機能がありますが、一度にすべてを学ぼうとすると混乱してしまいます。まずは基本的なレイアウト作成から始め、徐々にインタラクションやアニメーションなどの高度な機能に進むことをおすすめします。
Framerの公式ドキュメントやチュートリアルを活用して、一つひとつ機能を理解していきましょう。
Tip 2: テンプレートを活用する
ゼロからデザインするのは大変です。Framerには多数のテンプレートが用意されているので、まずはそれらを元に編集することで、Framerの仕組みを理解することができます。
テンプレートの構造や設定を分析することで、効率的なデザイン手法を学ぶこともできます。
Tip 3: チュートリアルを実践する
YouTubeやUdemyなどには多くのFramerチュートリアルが公開されています。実際に手を動かしながらチュートリアルを進めることで、理解が深まります。
また、Framerコミュニティに参加して、他のユーザーの作品や質問から学ぶこともできます。
上級者向けTips
Framerをすでに使いこなしている方に向けた、さらに効率を高めるためのヒントをご紹介します。
初心者の方も、使い慣れた後の方針として確認することをおすすめします。
Tip 1: コンポーネント設計を最適化する
複雑なプロジェクトでは、コンポーネントの設計が重要になります。再利用可能なコンポーネントを作成し、プロパティを適切に設定することで、メンテナンス性の高いプロジェクトを構築できます。
特にバリアントを活用することで、一つのコンポーネントから複数のバージョンを簡単に作成・管理することができます。
Tip 2: カスタムコードを活用する
Framerの標準機能だけでは実現できない機能がある場合は、カスタムコードを活用しましょう。Reactコンポーネントを作成してインポートしたり、JavaScriptを使ってインタラクションを拡張したりすることができます。
特にAPIとの連携や複雑なデータ処理が必要な場合には、カスタムコードが強力なツールとなります。
Tip 3: APIとの連携を検討する
実際のデータを使ったダイナミックなウェブサイトを作成したい場合は、APIとの連携を検討しましょう。Framerでは「Code overrides」や「Code components」を使用することでREST APIやGraphQL APIと連携することができます。この機能を活用するにはJavaScript/Reactの知識が必要です。
例えば、ブログ記事や商品情報を外部のCMSから取得して表示したり、フォームデータを外部サービスに送信したりといった実用的な機能を実装することができます。基本的なコーディングスキルがあれば、Framerの可能性をさらに広げることができるでしょう。
Framerを使って簡単にサイトをつくろう
Framerは単なるプロトタイピングツールを超えて、本格的なウェブサイトビルダーへと進化しています。ノーコードでありながら高度なカスタマイズも可能な柔軟性が魅力です。
初心者の方はテンプレートやチュートリアルを活用しながら徐々に機能を学び、上級者の方はコンポーネント設計の最適化やカスタムコードでさらに可能性を広げることができます。
また、Framer Overrides、Framer Commerce、Twentyなどの拡張ツールを活用することで、さらにパワフルなウェブサイト制作が可能になります。
Framerは継続的に進化しているプラットフォームなので、定期的に新機能をチェックして、ワークフローを改善していくことをおすすめします。デザインからプロトタイピング、そして実装までをシームレスに行えるFramerを、ぜひ皆さんのプロジェクトに取り入れてみてください。