X(旧Twitter)は世界中にユーザーを持つ主要SNSの1つです。利用者数が多いため、Xに広告を出稿することで、多くの潜在顧客を獲得できる可能性があります。
とはいえ「X広告を始めてみたいけれど、仕組みや費用感がわからず不安」「本当に効果を得られるだろうか」と、出稿にあたって不安を抱く方もいるのではないでしょうか。
本記事では、X広告の種類や仕組み、費用、出稿手順など、基本的な内容を1つずつ丁寧に解説します。また、X広告を効果的に運用するコツも紹介していますので、あわせて参考にしてください。
X(旧Twitter)は世界中にユーザーを持つ主要SNSの1つです。利用者数が多いため、Xに広告を出稿することで、多くの潜在顧客を獲得できる可能性があります。
とはいえ「X広告を始めてみたいけれど、仕組みや費用感がわからず不安」「本当に効果を得られるだろうか」と、出稿にあたって不安を抱く方もいるのではないでしょうか。
本記事では、X広告の種類や仕組み、費用、出稿手順など、基本的な内容を1つずつ丁寧に解説します。また、X広告を効果的に運用するコツも紹介していますので、あわせて参考にしてください。
目次
X広告とは、主要SNSの1つである、X(旧Twitter)アプリやブラウザ上で表示される広告のことです。
テキストベースの広告はもちろん、画像や動画、リンクを掲載することもできます。また、ハッシュタグ機能やフォロー&リポストキャンペーンなど、拡散力に長けた機能も有しています。
画像引用:Xビジネス「広告」
X(旧Twitter)は、日本でも幅広い世代に親しまれていることが特徴です。
総務省情報通信政策研究所「令和4年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」を見ると、令和4年度時点でのX利用率は全世代の45.3%と、約2人に1人が利用していることがわかります。利用者の男女差はありませんが、20代を筆頭に、10~30代の利用率が高い傾向が見られます。
引用:総務省情報通信政策研究所「令和4年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」
「いいね」や「リポスト」など、拡散に長けた機能が充実している点もXの特徴です。例えば、自身が「いいね」や「リポスト」を行った投稿は、フォロワーのタイムライン上にも表示されます。加えて、多くの人が「リポスト」した投稿は、フォロワーでない人のタイムラインにも表示されます。誰もが気軽に投稿を拡散できるため、他のSNSと比較しても拡散力が非常に高いのです。
X広告は利用率も高く、男女ともに幅広い年代で使用されているため、基本的にどのような商材にもおすすめできます。この章では、特に相性のいい商材を紹介します。
Xは幅広い年代に利用されていますが、よりアクティブにXを利用しているのは10~30代の若年層です。マンガやアニメ、ゲームなど若年層をターゲットとした商材を扱っているのであれば、積極的にリポストされ拡散していく、いわゆる「バズる」状態が期待できます。
リポスト先でのいいねやリポストに対しては課金されないため、拡散されるほど費用対効果が高くなるところも魅力の1つです。
化粧品や季節イベント関連など、トレンド性のある商材を扱っている場合には、X広告を検討してみても良いでしょう。
Xは今起こっていることや思っていることを投稿するSNSであり、最新の情報を得やすい場でもあります。そのため、新しい情報を求めているユーザーが多く、トレンド性の高い商材は自然と注目を集めることができます。
また、ハッシュタグ機能も商品やサービスの拡散に役立てることができます。トレンド性のあるハッシュタグを用いてポストすることで、そのハッシュタグに関心があるユーザーにリポストなどで拡散してもらえる可能性が高くなります。
X広告の広告フォーマットは大きく分けて7種類あります。
それぞれの広告フォーマットの特徴を紹介します。各フォーマットの特徴を知ることで、自社製品に適した広告フォーマットを選択することができ、広告効果を高めることにもつながります。
プロモ広告とは、通常のポスト形式で出稿する広告のことです。広告であることがわかりやすいように、プロモ広告には「プロモーション」というラベルが表示されます。
画像引用:Xビジネス「広告クリエイティブの仕様」
テキスト広告とは、テキストと広告用リンクで構成された広告です。ポストのほとんどがテキストのため、一般のポストに自然と溶け込みやすく、広告感が薄まるのが特徴です。
一般的なXのポストと同様に、文字数制限は日本語全角で140字以内になります。全て日本語全角文字とした場合、このうち12文字分は広告用リンクに使用されるため、広告本文に使える文字数は128文字です。画像や動画を挿入することはできません。
文字数制限の中で商品やサービスに興味を持ってもらうため、簡潔かつ興味を引く文章にする必要があります。一文が長いものよりは、短いものの方が他のポストにも溶け込みやすく、受け入れてもらえやすいでしょう。
画像広告では、商品やサービスについて、テキストと画像を用いて紹介できます。
画像広告は、テキストと画像のみで構成されている独立した画像広告の他に4種類にわかれており、アプリボタン付きやカンバセーションボタン付き、投票付き、ウェブサイトボタン付きのものがあります。
画像引用:Xビジネス「広告クリエイティブの仕様」、「アプリのインストール数キャンペーンを作成する」、「ウェブサイトカードを活用しましょう」
公式が推奨しているファイル形式はPNGとJPEGです。BMPとTIFFは利用できません。また、ファイルサイズは最大で5MBです。
参考:Xビジネス「広告クリエイティブの仕様」
画像広告を使用する際には、なるべく鮮明かつ、商品やサービスがわかりやすい画像になるようにクリエイティブを工夫することをおすすめします。目に止まりやすく、一目でわかる画像にすることで、自社のコンバージョンにつながる可能性が高くなります。
動画広告とは、テキストと動画を用いた広告です。視覚的に訴求することで、より商品やサービスをわかりやすく、リアルに伝えることが可能です。
公式が推奨する動画のファイル形式はMP4またはMOVです。ファイルサイズは最大1GBですが、最適なパフォーマンスを得るためにも30MB未満にすることが推奨されています。
動画の長さは15秒以内が推奨されていますが、最長で2分20秒まで対応しています。
また、公式は、自社ブランドのロゴを動画全体を通じて、左上隅に表示するのを強く推奨しています。ロゴを表示することで、ユーザーに認知される可能性が高まり、自社のコンバージョンにつながる可能性も高くなります。
カルーセル広告では、商品やサービスを複数の画像や動画を用いて紹介できます。水平方向へスワイプすると、画像や動画が切り替わって表示されます。使用できる画像・動画は2~6枚です。
カルーセル広告には、「ウェブサイトカルーセル」と「アプリカルーセル」の二種類があります。それぞれウェブサイトやアプリダウンロードのリンクをボタンで挿入することができ、ユーザーを簡単にウェブサイトやアプリダウンロードに誘導するもので、1つのボタンにつき1つのウェブサイトまたはアプリのリンクを割り当てることができます。
参考:Xビジネス「広告クリエイティブの仕様」
画像・動画をどちらも利用することができるカルーセル広告では、アスペクト比をすべて揃える必要があります。例えば、画像のアスペクト比が1:1であれば、同じ広告内の動画も1:1にします。
モーメント広告は、複数のツイートをまとめ、プロモーションできる広告です。Xの投稿は、1つのポストにつき140文字の制限があります。モーメント広告は一連のポストで発信できるため、文字制限に囚われない広告発信が可能です。
Xオーディエンスプラットフォームでは、1度のクリックで、モバイルアプリプロモーションやウェブサイト訪問数キャンペーンなど、X以外のアプリにも簡単に展開します。そのため、パフォーマンスを大きく向上させることができます。既存の広告キャンペーンのクリエイティブを活用できるので、新たな素材を用意する必要もありません。
Amplifyとは、X上に動画を提供して収入を得たいパブリッシャー(動画コンテンツの提供者)と、ブランドセーフな動画コンテンツに広告を出稿したい広告主がマッチングできるように作られた仕組みです。YouTubeの動画の前に再生される広告と似ており、Xに動画を提供しているパブリッシャーのプレミアム動画コンテンツの前に配信されるのがAmplify広告です。
ユーザーが興味関心をもっている動画コンテンツの前に再生されるようにマッチングしてくれるため、ユーザーの広告受容率が高いのが特徴です。Xの調査によると、プレミアム動画とインフィード配信を組み合わせた広告は、同じ広告をインフィードではない環境で配信した場合と比較して、ブランド好感度が2.2倍、購買意欲が1.7倍になることが明らかになっています。
画像引用:Xビジネス「オーディエンスの受容度が高い広告フォーマット: Twitter Amplify」
Amplifyは、次の2つのフォーマットに分類されます。
Amplifyプレロールは、Xがマッチングしたパブリッシャーパートナーのツイート内で再生されます。パブリッシャーは15種類の標準コンテンツカテゴリーに分類されており、「自動車」 「コメディ」 「スポーツ」 「金融および経済」などさまざまなカテゴリーがあります。
再生時、ブランドロゴとブランドアバターが動画の左上に表示されるので、ブランド想起率を高めることができます。また、パートナーのプレミアム動画のサムネイル画像が右下に、広告の残り時間が左下に表示されます。6秒を超える動画の場合は、6秒経過した時点で、パートナーの動画のサムネイル画像の代わりにスキップボタンが表示されます。
ブランドの認知度を向上させたい場合や、特定のカテゴリーに興味関心をもっているユーザーにリーチしたいときに効果的な広告です。
Amplifyスポンサーシップは、広告主が自分で選んだプレミアムパブリッシャー1社と1対1で提携関係を結ぶことで、特定のパブリッシャーの動画に広告を出稿することができる仕組みです。
Xの調査によると、プレミアムパブリッシャーのコンテンツの視聴者は、他の利用者と比較して一日あたりのXの利用時間が28%長く、一日にXを複数回利用する可能性が2倍高いそうです。
例えば、新作の野球グローブの広告を出稿したい場合、野球の試合を取り上げたプレミアムパブリッシャーの動画コンテンツに広告を出稿すれば、他の動画に広告を出稿するよりもより高い効果を期待できます。
プレミアパブリッシャーとの親和性が高い場合に効果的です。
テイクオーバーは、タイムライン上や「話題を検索」タブの上部に、独占的に表示される広告のことです。テイクオーバーには、タイムラインテイクオーバー、トレンドテイクオーバー/トレンドテイクオーバープラスの2種類があります。
画像引用:Xビジネス「タイムラインテイクオーバー」、「トレンドテイクオーバーとトレンドテイクオーバープラス」
タイムラインに表示される広告ですが、特徴的なのは、Xにアクセスするユーザーがその日最初に見る広告が、タイムラインテイクオーバーに設定した広告になる点です。
設定した広告を、その日の最初の広告として会話の一番上に表示させることができるため、認知を拡大したい場合におすすめです。
トレンドテイクオーバーは、トレンドリストや「話題を検索」タブの上部に表示されます。Xのトレンドを確認したい人は必ず広告を目にすることになるため、最新の話題に興味関心を持つ人に対して広くリーチできるのが特徴です。
広告は24時間にわたって独占的に掲載でき、多くの人の目につく場所に出稿できます。なお、トレンド上に画像を掲載できるのは、「トレンドテイクオーバープラス」です。
フォロワー獲得広告は、ターゲティングしたユーザーに向けてアカウントをプロモーションできるため、認知度向上やフォロワー獲得との相性がよい広告フォーマットです。
画像引用:Xビジネス「広告クリエイティブの仕様」
Xライブでは、ライブ放送を世界中に向けて配信できます。
新商品やサービス発表などの配信に、視聴者がリアルタイムで参加できるため、最新情報を求める人が多くいるXと相性のいい広告フォーマットです。
画像引用:Xビジネス「広告クリエイティブの仕様」
ダイナミック商品広告とは、画像を用いたカルーセル形式で掲載される商品広告のことです。利用者の興味関心などの関連性に基づいて、表示される商品がパーソナライズされます。
商品画像、商品名、商品価格、「購入する」ボタンを掲載することができ、広告に興味を持ったユーザーをそのまま「商品の購入」というコンバージョンにつなげることが可能です。
画像引用:Xビジネス「広告クリエイティブの仕様」
コレクション広告は、メインの商品画像1つとその下に複数の小さなサムネイル画像からなる商品画像コレクションを配置することで、閲覧からストーリーテリング、購入までできる広告です。すべての商品画像を1画面で確認できる点で、カルーセル広告とは異なります。
画像引用:Xビジネス「X広告のフォーマット」
画像は2~6枚掲載することができ、個々のサムネイルにそれぞれランディングページを設定できるため、画像をクリックするだけで商品の購入ページまでユーザーを移動させることができます。1つの商品に複数の色の選択肢がある場合や、類似する商品がある場合が多いファッションや雑貨を商品とする場合におすすめです。
X広告には、上記のさまざまな広告フォーマットで利用できる機能が多くあります。目的やシチュエーションに応じて活用することで、より高い広告効果が見込めます。
画像引用:Xビジネス「広告クリエイティブの仕様」
X広告には、4つのボタン機能があります。
広告にアプリボタンを付け加えることで、ユーザーがボタンをクリックするだけでApp storeやGoogle Play storeのアプリダウンロードページへと遷移できます。ユーザーがすでにアプリをダウンロードしている場合、モバイル上にあるアプリを開くように設定することも可能です。
新たなアプリをリリースした場合など、アプリのダウンロードを促したい場合におすすめです。
自社のコンテンツについてのポストを促すボタンを埋め込み、ユーザーにコンテンツに対する会話を促すことができます。
ユーザーがCTAボタンをクリックすると、入力済みポストが作成され、ユーザーはポストをカスタマイズしたり投稿したりできます。ユーザーのポストに対しお礼のポストを自動で送信することも可能であり、ユーザーとの双方向の会話を重視した機能です。
ユーザーとコミュニケーションをとることで、身近に感じてもらうことを目的とする場合におすすめです。
投票機能を追加することで、ユーザーのポストに対する興味を引き、広告として提供しているコンテンツへの参加を促すことが可能です。
ユーザーのニーズを把握したい場合におすすめです。
画像広告と動画広告にクリック可能なウェブサイトボタンを追加することで、ユーザーが画像や動画をクリックした際に設定したランディングページに遷移します。
画像や動画に興味をもったユーザーをそのままランディングページに移動させられるため、よりコンバージョンにつながりやすいのが特徴です。
ECショップなど、ウェブサイト先でコンバージョンを起こしてほしい場合におすすめです。
画像引用:Xビジネス「広告クリエイティブの仕様」
自社ブランド想起に役立つ「ブランド機能」も搭載されています。
ブランド絵文字の機能を使うと、ハッシュタグにクリエイティブな要素を加えることができます。自社のオリジナルのハッシュタグを作成し、拡散してもらうことで、より自社ブランドを想起してもらいやすくなります。
ブランド通知では、オプトイン(事前に通知を許可)したユーザーをメンションしたポストを、時間をトリガーとして自動で配信できます。
ブランド通知の機能を利用することで、広告主はユーザーとの1対1の会話を大規模に行うことができます。
自社に強い関心があるユーザーに対して最新の情報を直接発信できる点が強みです。
広告キャンペーンとは、特定の目的を達成するために実施される広告の計画と実行方法のことです。X広告の広告キャンペーンは目的別で設定するようになっており、設定した目的に応じて広告の運用が最適化されます。
目的に応じた広告キャンペーンを選択することは、コンバージョンや認知に繋がりやすい広告配信を行うことに繋がり、広告効果を高めるために重要です。
X広告キャンペーンで設定できる目的は、大きく分けて以下の3つになります。
認知度拡大
検討
コンバージョン
本章では、それぞれの目的について細かく解説します。
認知度を拡大したいという目的には、リーチキャンペーンがおすすめです。
リーチキャンペーンは、新商品を紹介したい、ブランドメッセージを発表したい、といったブランドの認知を拡大したい場合に有効です。
リーチキャンペーンに適している広告フォーマットは以下です。
画像・動画広告
ウェブサイトボタン付きの動画広告
カルーセル広告
画像や動画を用いた広告は、ユーザーに対して視覚的に訴えることができます。そのため、興味関心がなかったユーザーの目にも留まりやすく、認知に繋がります。
自社の商品やサービスの利用・購入を検討してもらいたいという目的がある場合、以下のキャンペーンをおすすめします。
動画の再生数キャンペーンは、動画広告の再生数、再生率を伸ばすことを目的に行います。ユーザーの興味関心を引き付け、ブランドの認知度を向上させるために有効です。
動画の再生数キャンペーンに適している広告フォーマットは以下の通りです。
動画広告
ウェブサイトボタン付きの動画広告
カンバセーションボタン付きの動画広告
投票付きの動画広告
カルーセル広告
プレロールとは、Xと提携している200以上のコンテンツ配信パートナーの動画の前に再生される動画広告のことです。
プレロール再生数キャンペーンは、プレロールの再生数を伸ばすために、コンテンツ配信パートナー企業(パブリッシャー)の動画と自社のプレロール動画広告のマッチングを自動で行います。
Xと提携している信頼できる企業の動画に広告を出稿できるため、広告にも信頼性が得られるという利点のほか、マッチングしたパブリッシャーのブランド効果に便乗することができるという点も魅力的なキャンペーンです。
プレロール再生数で選べる広告フォーマットは以下の通りです。
Amplifyプレロール
Amplifyスポンサーシップ
アプリのインストール数キャンペーンは、アプリのインストール数を伸ばすことを目的に行うキャンペーンです。
アプリのインストール数キャンペーンに適した広告フォーマットは以下の通りです。
アプリボタン付きの画像・動画広告
カルーセル広告
画像や動画を使用した広告を用いることで、まだ興味を抱いていないユーザーに対してアプローチを行うことが可能です。
ウェブサイト訪問数キャンペーンは、ウェブサイトの訪問数を伸ばすことを目的に行うキャンペーンです。
ウェブサイトタグを設置することで、ウェブサイトを訪問したユーザーのサイト内での行動や、コンバージョンを追跡できます。さらに、ユーザーの行動を分析することで、課題や成功したポイントを検討できます。
ウェブサイト訪問数キャンペーンに適した広告フォーマットは以下の通りです。
ウェブサイトボタン付きの画像・動画広告
カルーセル広告
画像や動画を広告に用いることで、あらかじめ商品に興味を抱いたユーザーのみがウェブサイトを訪問します。そのため、興味関心が強く、購入などのコンバージョンを起こす可能性が高いユーザーによる訪問にのみ費用が発生することになります。その結果、費用対効果を高めることに繋がります。
エンゲージメント数キャンペーンは、より多くの利用者に自社のポストを閲覧し、反応してもらうことを目的に行うキャンペーンです。
いいね、リポスト、返信、プロフィールへのアクセスやリンクのクリックなど、ユーザーの行動であるエンゲージメントデータを増加させ、自社の認知度を高め、購入などの次のアクションにつなげることができます。
エンゲージメント数キャンペーンに適した広告フォーマットは以下の通りです。
テキスト広告
画像・動画広告
ウェブサイトボタン付きの画像・動画広告
カルーセル広告
モーメント広告
ユーザーに自社の商品やサービスを実際に利用してもらう、すなわちコンバージョンにつなげたいという目的には、以下の広告キャンペーンがおすすめです。
アプリのリエンゲージメント数キャンペーンは、アプリの起動や更新など、アプリ内での特定の行動を促すことでアプリの使用につなげることを目的に行うキャンペーンです。
リエンゲージメント数キャンペーンに適した広告フォーマットは以下の通りです。
アプリボタン付きの画像・動画広告
カルーセル広告
画像や動画を使用した広告を用いることで、まだ興味を抱いていないユーザーに対してアプローチを行うことが可能です。
ウェブサイトコンバージョンキャンペーンは、自社のウェブサイトにアクセスしてアクションを行ってもらうことを目的に行うキャンペーンです。
ユーザーをターゲティング、およびリターゲティングする際に、より正確な情報を用いて行うことが可能なため、より多くの潜在顧客をコンバージョンに近づけることができます。
ウェブサイトコンバージョンキャンペーンに適した広告フォーマットは以下の通りです。
ウェブサイトボタン付きの画像・動画広告
カルーセル広告
画像や動画を広告に用いることで、あらかじめ商品に興味を抱いたユーザーのみがウェブサイトを訪問します。そのため、興味関心が強く、購入などのコンバージョンを起こす可能性が高いユーザーによる訪問にのみ費用が発生することになります。その結果、費用対効果を高めることに繋がります。
キーワードキャンペーンは、特定のキーワードに対して興味がある人に対して広告を配信することを目的に行うキャンペーンです。
広告が配信される場所は検索結果、ホームタイムライン、返信欄の3つです。
既存のキーワードターゲット機能と異なる点は、過去の検索結果に基づいて広告を配信するか、リアルタイムの興味関心に基づいて広告を配信するか、という点です。
過去の検索結果や興味関心に基づいて行う広告配信よりも、キーワードキャンペーンで行う広告配信は、リアルタイムでキーワードを検索している人、つまり最もキーワードに興味関心がある人に対して広告を配信できる点が最大の強みです。
X広告の予算は、出稿する広告キャンペーンや広告フォーマットによって異なりますが、費用決定に影響する要素が3つあります。
本章では、この3要素である「広告オークション」 「広告スコア」 「入札価格」について、それぞれ説明します。
X広告ではオークションが採用されており、広告主はオークションに入札し、落札することでユーザーに広告を表示できます。
広告キャンペーンを実施すると、自動的にオークションに入札されます。広告が入札されるオークションは広告キャンペーンのターゲティング条件によって決定され、ターゲティング条件が似ている、もしくは同じ広告とオークションで広告の掲載枠をかけて競い合います。ここまでの一連の流れは全て自動で行われるため、オークションの際に特に何かをする必要はありません。
オークションを落札すると、ユーザーに広告が表示されます。ユーザーに広告を表示した段階ではまだ課金は行われません。広告キャンペーンで設定した目的や広告フォーマットに応じて、ユーザーがアクションを行った際に課金されます。例えば「アプリのインストール数キャンペーン」でアプリボタン付きの動画広告を出稿した場合、課金が発生するアクションは「アプリボタンのクリック」になります。
また、課金が発生した際に支払う金額は、課金方式にかかわらず以下の4つの要素によって決定します。
広告の魅力
広告が魅力的であればあるほど、掲載価値が高いということになります。そのため、支払い金額が安くなる仕組みになっています。
ターゲティングしているオーディエンスのサイズ
「男性、20~40代」といったふうに、ターゲティングしているオーディエンスのサイズが大きければ大きいほど支払い金額が高くなります。
同じオーディエンスをターゲティングしている他の広告主(競合)の数
競合の広告主が多ければ多いほど支払い金額が高くなります。
入札額
広告キャンペーンへの入札額が高ければ、その分広告キャンペーンを行った際の費用が高くなります。
品質スコアと入札額を組み合わせたものを広告スコアといいます。
オークションがおこなわれる際、入札額だけでなく広告の品質も考慮されるため、オークションを成功させて広告をユーザーに表示するためには十分な品質スコアと入札額の両方が必要です。
広告の品質スコアは以下の点がXのアルゴリズムに基づいて決定されます。実際のスコアを出稿者が確認することはできません。
共感度:ユーザーが広告に反応しているか。クリックやいいね、リポストなどのエンゲージメントが頻繁に行われているか。
関連性:広告ポストの内容がユーザーの興味関心に合っているか。
リーセンシー:最新の話題をポストしているか。
X広告の入札方法は3種類あります。どの入札方法を選択するかは、広告の目的によって広告主が決定します。
自動入札
設定した予算に合わせて、費用対効果が最大になる入札額をXが自動で設定してくれる入札方法です。初めてX広告を出稿する、入札規模がわからない、といった初心者の方におすすめです。素早く簡単に広告キャンペーンを実施できます。
上限入札単価
クリックなどのユーザーの特定のアクション1回に支払う上限額を広告主が自ら設定できる入札方法です。単価を低く設定しすぎると広告がまったく配信されなくなってしまう可能性があるため、注意してください。入札額の相場をある程度予想できるような、広告運用の経験が豊富な方におすすめです。
目標入札単価
まず、リンククリックやフォローなど、対象とするアクションを選択し、アクションに支払ってもよい目標コストを設定します。設定した目標コストの中でXが最適化して入札してくれるのが目標入札単価の入札方法です。
アクションを起こしてくれそうなユーザーに的を絞ってリーチすることがしやすい点が特徴です。
X広告の課金方式は5種類あります。
インプレッション課金、CPM
広告ポストのインプレッション1000件あたりに対して課金されます。
再生数課金
広告の再生数に応じて課金されます。再生の基準は、「動画再生あたり」「3秒/100%表示再生あたり」「6秒の動画再生あたり」などから選ぶことができます。
アプリインストール課金
利用者がアプリをインストール・開くためにアプリボタンをクリックした回数に応じて課金されます。1クリックあたり数十円から数百円です。
クリック課金
広告ポストに設定したリンクがクリックされると課金されます。
エンゲージメント課金
いいね、リポスト、リプライなど、ユーザーのエンゲージメントに応じて課金されます。
ターゲティングとは、自社の広告を売り出すターゲット層を絞り込み、戦略を立てることを指します。適切なターゲティングを行うことで、広告を効果的に配信できます。
Xのユーザー層は幅広いため、ターゲティングを行わないと、まったく見込みがないユーザーに対して広告を配信してしまい無駄打ちとなってしまったり、反対に顧客となってくれる見込みがあるユーザーを見逃してしまったりする可能性があります。
X広告では、オーディエンスの特性、オーディエンスタイプ、既存のオーディエンスの3種類のターゲティング方法があります。
オーディエンスの特性に基づいたターゲティングでは、以下の分類で絞ってターゲティングできます。
地域
言語
端末・プラットフォーム
年齢
性別
オーディエンスタイプに基づいたターゲティングでは、以下のような項目を参照して、興味関心などのユーザーのエンゲージメントに基づいてターゲティングできます。
会話
イベント
エンゲージャー
キーワード
映画・テレビ番組
興味関心
フォロワーが似ているアカウント
既存のオーディエンスに基づいたターゲティングでは、以下の分類で絞ってターゲティングできます。
フォロワーターゲティング
カスタムオーディエンス
ここまで、X広告の種類や特徴について解説してきました。本章では、初めてX広告に出稿する方に向け、出稿手順を詳しく解説します。
まずは広告に使用する企業のXアカウントを作成します。
アカウントを作成したら、X.comからログインし、X広告「https://ads.twitter.com/」のページに移動します。「もっと見る」のボタンをクリックし、「広告」のボタンから遷移してください。
X広告のページへ移ると、国とタイムゾーンを選択する画面が表示されるため、正しいものを選択してください。アカウントを作成したあとは変更できないため、注意が必要です。
最後に請求先の情報を入力して、広告アカウントの作成は完了です。
アカウントが用意できたら、広告作成を始めます。
まず、広告の目的を設定します。
広告の目的は画像の4通りです。広告を配信する一番の目的を選択してください。
リーチ
広告をより多くのユーザーに表示する
エンゲージメント
いいね、リポスト、返信、クリックなどのエンゲージメントをより多く獲得する
ウェブサイトの訪問者数
ウェブサイトの訪問者数を増やす
キーワード
特定のキーワードに興味関心が強い人に広告を届ける
例えば、自社の商品・サービスの認知獲得を目的とする場合は、多くのユーザーに広告を表示できる「リーチ」を選択するのがいいでしょう。他にも、ECサイトへの訪問者数を増やして自社の商品の購入に繋げたいという場合は、「ウェブサイトの訪問者数」を選択する、などといったように、自社の広告の目的に沿ったものを選択してください。
今回の参考例の手順では「リーチ」を選択しています。
目的を選択すると上記画面に遷移します。
広告を作成するには広告テキストが必要になります。テキストの他にも画像や動画などのメディアを追加できます。画像を使った広告はテキストのみの場合よりもユーザーの目にとまることが多いので、広告用の画像も用意しておくといいでしょう。
先ほどのキャンペーン目的の選択で「ウェブサイトの訪問者数」を選んだ場合は、広告からの遷移先のウェブサイトのURLも用意しておきましょう。
広告アカウントが作成されたばかりの場合は、アカウントの審査が行われます。上記の画像のような画面が出てくることがありますが、審査自体は24〜48時間で完了します。
広告を作成したら、次は広告を配信するターゲットを絞り込みましょう。
「興味関心のカテゴリを1つに絞ってターゲティングする」 「ターゲティング地域を東京都だけに絞る」など、ターゲティング範囲を狭く絞りこんでしまうと、機会損失の可能性があるため、最初は絞り込みすぎないようにするのがおすすめです。
「配信をカスタマイズ」の画面では、画像内のオーディエンスの特性・ターゲティング機能の二つのところからターゲティングを行うことができます。それぞれの項目でターゲティングできる範囲について紹介します。
オーディエンスの特性からは、性別・年齢・地域にもとづいて絞り込むことができます。
ターゲティング機能では、ユーザーが使用しているキーワードや似ているアカウントのフォロワー、利用端末にもとづいてターゲティングできます。
キーワード:ユーザーが検索、ツイートしたキーワードや、エンゲージメントしたポストに含まれているキーワード、またこうしたキーワードに関連する語句を追加、または除外することでターゲティングします。
フォロワーが似ているアカウント:特定のアカウントのフォロワーと興味関心が似ているアカウントにリーチできます。似ているかどうかは、ポストの内容や、いいね、リポスト、クリックなどのエンゲージメントから判断されます。
オペレーティングシステム:PCやスマートフォンなど、ユーザーの利用端末にもとづいてターゲティングします。
興味関心:ユーザーがポスト、リポストした内容やクリックした内容、フォローしているアカウントなどにもとづいて判断されます。広告に最も関連する興味関心の分野を設定すると広告効果が高まります。
言語:上記のオーディエンスの特性で選択した地域で使用されていない言語を話すユーザーにリーチしたい場合は、言語ターゲティングのみを利用するのが推奨されています。例としては、日本に住む韓国語圏の人たちにリーチしたい場合は、日本を地域ターゲティングとして設定せずに韓国語の言語ターゲティングのみを使用するといった事例です。
予算とスケジュール、支払い方法の設定が完了したら、「キャンペーンを開始する」を選択し、広告を配信します。
広告の審査が完了すると、実際に広告が配信されます。
新しいキャンペーンや広告は、X広告ホーム画面より作成できます。
異なる広告目的がある際や、新しいクリエイティブ広告を作成したい場合は、X広告ホームの左上画面のキャンペーン・クリエイティブを選択し、作成してください。
ここまでX広告の種類や運用方法など、基本的な情報について解説してきました。初めての運用の場合、どういうことに注意すれば正しく運用できるか気になると思います。
本章では、X広告を運用する際に気をつけるべき点について解説します。
X広告の仕様上、設定した広告キャンペーンが開始されるまでキャンペーン設定をオフにすることができません。フライング配信や、広告開始予定日に配信されない、といった事態を防ぐために、配信期間の設定には十分注意してください。
では、実際にX広告を運用するにあたって、どうすれば効果的に運用できるのか知りたい方も多いのではないでしょうか。前章で解説した気をつけるべき点を踏まえながら、工夫できる点をご紹介します。
誰に届けたい広告なのか、ユーザーのどのような行動を促したいのか、といった点を明確に決定せずに広告を配信してしまうと、誰にも刺さらない広告になってしまいます。望んでいる効果を得ることも難しくなってしまうため、目標は具体的にしっかり決めましょう。
例えば、「知名度は上がっているが売り上げは伸び悩んでいる」という場合であれば、よりコンバージョンに近い位置にいる層をターゲティングする必要があります。こうした場合の目標は、「より強い興味関心を示してくれそうな属性や興味関心でターゲットを絞り込み」、「絞り込んだターゲットに利用・購入を検討してもらう」といったものを設定します。
目標に適した広告キャンペーンやフォーマットを利用して運用することでより効果を出せるようになります。
ユーザーと双方向の交流ができる点がXの強みです。広告を配信するアカウントを普段から積極的に運用することで、アカウントがユーザーにとって身近なものになり、信頼獲得にもつながります。
また、ユーザーの意見を汲み取りやすい環境を作ることにもつながり、商品やサービスの改善にも役立ちます。
Xを利用するユーザーは、広告を見るために利用しているわけではないため、広告は嫌がられることも多くあります。しかし、ユーザーにとって魅力的に見える広告を作ることで、広告に対してポジティブなイメージを持ってもらうことができます。
例えば写真や動画を使って目を引くものを作ったり、テキスト中に適度に絵文字や改行を挟んで見やすくしたりするなど、ポストの中身をわかりやすく、短時間で印象に残るものを作成することが大切です。
「このポストは広告だ」と認識したユーザーの多くは、すぐにスクロールしてしまうため、ユーザーの目に広告が映るのはほんの一瞬です。その一瞬でも目を引くものや、一文で何を伝えたいかわかるものを作成することで、ユーザーにとって広告が魅力的に映るものになります。
マーケティングは、PDCAサイクルを回し続け、改善を重ねていくことで効果が出る分野です。1回の広告配信でうまくいかなければ、配信したデータを確認して、どこがうまくいかなかったのかをよく考えることが大切です。
広告管理画面やXアナリティクスを利用して広告配信の詳細なデータを確認できます。インプレッション数やエンゲージメント数などの指標をキャンペーンや広告クリエイティブごとに比較し、どういった手法で効果が出ているか確認してください。
Xアナリティクスは、広告やポストのパフォーマンスを分析することができるツールのことです。Xユーザーであればだれでも利用できます。PDCAサイクルを回すためにもうまく活用することをおすすめします。
ここまで、X広告の基本事項や設定方法を紹介しました。
X広告は多くのユーザーが使用しており、ユーザーとの距離感が他のSNSと比較してもかなり近いSNSです。コツコツと地道に自社の情報発信や広告運用を続けることで、自社の商品やサービスが「バズり」、多くのCVを獲得する可能性も高まります。
広告キャンペーンやフォーマットなどが幅広く用意されているため、最初は使用するものの選定が難しいかもしれませんが、迷った際には本記事の内容を参考にしてみてください。
X広告にかかる費用は3つの要素をもとに決定されます。また、課金方式によってもかかる費用は変わってきます。
X広告の費用を決定するのは、オークション、広告スコア、入札金額の3つの要素です。
X広告で効果を出すためには以下の4つのポイントに注意しましょう。
目標は具体的に定める
アカウントを積極的に運用する
魅力的な広告を作る
広告の成果を分析する